毎回、ちょっと困った介護スタッフの珍行動や、介護現場での珍事件などを紹介するこのコーナー。今週は、“激務”と言われることが少なくない介護の現場において「介護施設をやめる人・やめない人」について紹介します。
近い将来に間違いなく到来する超高齢化社会を迎えるにあたり、介護職の重要性は言わずもがな。それゆえ、介護の仕事を目指す人は非常に多いものの、お世辞にも離職率が低いとは言い難いのも、これまたこの業界の厳然たる事実だ。
実際、厚生労働省が発表しているデータによると、介護職員の数は平成12年の54.9万人から平成22年には133.4万人(厚生労働省「介護サービス施設・事業所調査」より。数値はいずれも常勤と非常勤を合計したもの)と、およそ2.5倍にも増加しているものの、平成22年度の介護職員の離職率は17.8%。これは、およそ6人に1人が1年間のうちに介護の仕事から離れている計算だ。
23区内の介護施設ですでに数年間の勤務経験を持つCさんによれば、介護職員は「すぐやめてしまう人となかなかやめない人」の二種類に分けられるという。Cさん曰く、その“見分け方”はいたってシンプル。Cさんは、その分かれ目を「施設のオープニングから配属されている人はなかなか辞めず、あとから入った人は、やめてしまう傾向が強い」と分析する。
Cさんは、こうした傾向について、「介護の仕事の離職率が高い理由にとして『介護の仕事=ハード』という見方があるが、むしろ施設のカラーとなじめるか、なじめないが大きく影響しているのでは」と指摘する。
二分類、というのはおおざっぱな分け方だろうが、やはり同じ介護という職業の中でも、“その現場のカラー”というものが存在するのは間違いないようだ。
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