毎回、ちょっと困った介護スタッフの珍行動や、介護現場での珍プレー・好プレー、介護に悩む家族などを紹介するこのコーナー。
今週は「洗濯物には要注意」という話題について紹介します。
訪問ヘルパーの梅雨の時期の“敵”は食中毒だけじゃない!
現在、日本列島は梅雨のまっただなか。
前回、食中毒の危険性や、「靴下が臭う」といった“訪問ヘルパーの梅雨あるある”を紹介したが、ほかにも梅雨に関する気になる話が寄せられた。
東京都の多摩地区で訪問ヘルパーとして働く40代の女性・クミコさんはこう語る。
「梅雨のこの時期は、雨が続いてものすごい量の洗濯物がたまります。それが“異臭”を放ったり、洗濯物を干したらすぐ雨が降ってきてしまったり。
それに、部屋干しをして帰ったら、次の訪問時に『部屋がジメジメとして仕方がない』と文句を言われたり、色々大変です。
あるときは、たまっていた洗濯物をまとめて洗ったら、ポケットにティッシュが入っていたようで、全部の服にティッシュのカスが付いてしまいました。
仕方ないので、時間をオーバーしてもう1度洗ったら『洗剤や水道水をこんなにたくさん使って』と言われ……まあ、仕方ないですね(笑)。
それに洗濯物の干し方って、人によってあんなにこだわりが違うんですね。
“Yシャツ用”“Tシャツ用”“パジャマ用”など、洋服ごとに使うハンガーが決まっていたり、物干しに並んだ洗濯物が一定の間隔じゃないとダメだったり、ピンチハンガーが水平になっていないと怒られたり。
あと、洗濯物をテーブルの上で畳んでいたら、『そこは食卓です』と注意されたこともあります。確かにその通りですよね」
ヘルパーが体験した、各家庭の洗濯事情は?
そして、洗濯に関してはこんな苦労もあるそうだ。クミコさんと同じ事業所で働く20代のヘルパー・マサコさんはいう。
「この仕事に就いて初めて“入れるところが2つある洗濯機”を見ました。洗濯をするところと脱水をするところが分かれている“二槽式”の洗濯機です。
『えっ? これどっちに入れるの?』と戸惑っていたら、利用者さんが優しく使い方を教えてくれたので助かりましたが、『若い子は見たことないのねー』とすごく驚かれました。
同僚の中には『洗濯物は手洗いしてくれ』と言われた人もいるようです。私は、『洗濯はお風呂の残り湯を使ってくれ』と言われたことがありました。
専用のポンプがあるならいいのですが、何十回も桶を持ち上げるのが大変なうえ、時間も足りなくなるので、これはケアマネジャーに言って1回でやめてもらいましたけど、洗濯は意外に大変ですよ」
それまで自宅では“脱いだら脱ぎっぱなし”がスタンダードだったというマサコさん。
しかし、上記のような洗濯物をめぐるトラブルを経験するうちに、「自分はどうなのか?」と反省。それ以来、脱ぎっぱなしはやめて、自分の洋服も畳むようになったのだそうだ。