毎回、介護にまつわる問題点やちょっと困った介護スタッフの珍行動、介護現場での珍事件などを紹介するこのコーナー。
今週は、「女性が多い介護の仕事で“女性恐怖症”克服?!」という話題について紹介します。
介護業界では女性が大活躍!
政府は現在、「すべての女性が輝く社会づくり」というキャッチフレーズのもと、女性の社会進出を促す取り組みを行っているが、その点で優等生なのが介護業界。
訪問ヘルパーをはじめ、介護職員、ケアマネジャーなど、いずれも女性の比率が50%を遥かに上回っており、女性の活躍なしに介護業界は成り立たない。
ただし男性の中には、女性が圧倒的に多い職場環境に不安を抱く人も多いはず。
介護業界で働くのは、女性が苦手な人には厳しいのだろうか?
女性が苦手なセキネさん(30代男性)。未経験で介護業界へ!
都内のある介護付き有料老人ホームで働く30代の男性・セキネさんは、とにかく男だらけの環境で育ち、女性とはとことん無縁な人生を送ってきたが、介護業界に飛び込んだことで“女性恐怖症”が解消されつつあるという。
「私は男ばかり3兄弟の家に育ち、子供の頃は女の子との口の利き方がわからず、女の子の友達は1人もいませんでした。工業高校に進むと、クラスは100%男子でしたし、高校卒業後に入った会社はバリバリの力仕事で、これまた男性だらけ。
とにかく絶望的に女性と無縁な環境で生きてきました」
と語るセキネさん。
介護業界を詳しく知らずに転職。女性スタッフが多いことも知らなかった!
もちろん彼女などいたことがない上、女性がいるお店に行くこともなかったセキネさん。
前の仕事で何年経っても正社員になれなかった教訓から、
努力すれば必ず正社員になれる介護の仕事を選んだが、介護業界については何も知らずに転職を決めたという。
「就職前に、友人から
『男性の介護職って珍しくない?』と言われましたが、介護業界がこんなに女性だらけということを、入社するまで知りませんでした」
転職初日、挨拶をするセキネさんの前にいた先輩スタッフもすべて女性。
「皆の前で自己紹介をした時に、すぐ辞めようと思いました(笑)」とセキネさんは振り返る。
力仕事は任せとけ?!介護現場で“男性”は頼りになる!
しかし実際には、男性が少ない介護現場で肩身の狭い思いをするというのはまったくの思いすごし。
むしろ頼りになる存在として、女性からチヤホヤされるような状況だったという。
「介護の仕事は力のない女性でもできますが、体が大きな男性の利用者を介護する時などは、やはり男性の力が頼りになります。
色々な女性スタッフから、『セキネくん、○○してもらえるかな?』と、力仕事を頼まれている内に、少しずつですが
自信が芽生えてきて、女性への苦手意識は薄れていきました」
女性スタッフとの壁がなくなった“ある事件”
さらに、セキネさんはある日、ちょっとしたアクシデントに対応したことで、周りのスタッフと打ち解けられたという。
「ある男性利用者さんが、若い女性スタッフには強い口調で文句を言ったりわざと困らせたりするというトラブルがあり、その男性は私が担当することになったんです。
それ以来、似たようなことが起きると、『○○さんは私が担当します』と申し出るようにしていたら、同年代の女性スタッフたちから感謝され、飲み会に誘われて、一気に壁がなくなりました」
セキネさんの“力仕事担当”“男性利用者への対応”は1つの具体例だが、何か1つ、存在感を発揮できる仕事を見つける努力さえ怠らなければ、スタッフの男女差など、さして気にする必要はなさそうだ。
公開日:2019/9/2
最終更新日:2020/2/26
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