夢と希望にあふれて転職したのはいいけれど、働き始めたら違和感を感じること、ありますよね。ここでは、そんな転職の先輩の失敗談を、介護求人ナビ編集部からのアドバイス付きでご紹介。せっかくの転職を失敗に終わらせないためにも、ぜひ参考にしてください!
〈事例1〉安定していると思っていた介護業界。こんなに退職者が多いと将来が不安…
28歳/男性/つよし
「介護業界は将来性があり、安定している」と聞いたので、一般企業の営業職から介護職に転職しました。でも、実際に働いてみると辞めてしまう人が多く、スタッフの入れ替わりが激しいことにびっくり!仕事は楽しいけど、こんなに退職者が多いと、結婚して家庭をもって、定年まで働けるのか不安で…。
《アドバイス》
介護の職場は、離職率が高いと言われていますが、すべての介護事業所の離職率が低いわけではありません。
介護は、パートや派遣などの非正規職員として働く人も多い業界です。非正規職員は、正規職員よりも離職率が高い傾向があるため、「定着しない」というイメージにつながっている部分もあると思われます。
また、介護業界は慢性的な人手不足のため、スキルや経験を持っているスタッフは引く手あまた。新しい介護サービスを経験してスキルアップしたいという思いや、よりよい条件で働きたいという思いから、介護業界の中で、別の事業所に転職する人も多くいます。
つまり、「退職者が多い」=「安定していない」というわけではありません。
超高齢化社会に向け、介護職がこれからますます必要とされることは間違いありません。「長く働き続けられること」や「将来性」を考えても、魅力的な仕事と言えるでしょう。
魅力の理由の一つは、「キャリアアップがめざせること」。介護職には「資格」という明確なステップがあります。ケアマネジャーやサービス提供責任者、施設長など、キャリアアップの道も多彩です。
二つ目は、「働き方を選べること」。子育て中はパートで勤務する、がっちり稼ぎたいときは夜勤専従で働く、自分の体力にあわせて短時間勤務をする、など、さまざまな働き方を選ぶこともできます。
そして、三つ目は「どこでも通用するスキルを身につけられること」。介護職は生活に密着した仕事のため、高齢者が暮らすところなら、都市部でも地方でも求められる仕事です。
定年まで働くことを考えても、介護職は「安定した、将来性のある仕事」だと言えます。
*今、なぜ介護の仕事に注目が集まっている?介護の仕事の将来性などをこちら詳しくご紹介
〈事例2〉利用者様と接し方が分からない…。年が離れているとコミュニケーションは難しい?
23歳/男性/てっちゃん
以前は接客の仕事をしていました。人と話すのは得意だったけど、介護職になってからは50歳以上も年の離れた利用者様と、どうコミュニケーションをとったらいいのか分からなくて…。年配の先輩スタッフが利用者様と楽しそうに話しているのを見ると、介護の仕事は、若い僕には向いていないのかと思ってしまいます。
《アドバイス》
共通の話題があった方が会話は盛り上がります。そのため、利用者と年代が近い年配のスタッフのほうが共通の話題も多く、共感しやすい面はあると思います。
しかし、「年が離れているから、コミュニケーションが難しい」というわけではありません。
利用者が好きなことや興味を持っていることを積極的に知ろうとすれば、年齢に関係なく、共通の話題を見つけることができるはずです。また、あなたがまったく知らない話題なら、聞き役になるという方法もあります。
高齢者とのコミュニケーションは、テンポよく話したり、盛り上げることが必須なわけではありません。利用者の話にしっかり耳を傾けき、相手の理解を深めることも、大切です。
年配のスタッフと同じように利用者と会話をすることをめざす必要はありません。
若いからこそできるコミュニケーションを目指してはいかがでしょう。
実際、若い介護スタッフの方から「利用者様との会話から教えてらうことも多く、孫のように接していただいている」「孫と同い年のため、孫とのコミュニケーションについて相談されることがある」といった話を聞くこともあります。
また、あなたの「若さ」は利用者を元気にするための大きな武器でもあります。
あなた自身はまだ意識していないかもしれませんが、子どもや若い人は、まわりにいる人を自然に前向きにしてくれるパワーを持っています。
「年配のスタッフと同じように!」と考えるのではなく、あなたらしいコミュニケーションの仕方を見つけてみましょう。
ただし、利用者は「人生の大先輩」でもあります。言葉や服装など、マナーはしっかり守ることも大切です。
〈事例3〉介護マンガを読んで感動!夢いっぱいで飛び込んだ介護の世界だったけど…
21歳/男性/翔太
介護の仕事をしようと思ったきっかけは、ある介護マンガを読んだこと。めちゃくちゃ感動して、僕も困っている高齢者をサポートしたい!介護業界をもっとよくしたい!と思って転職したんです。でも、仕事は楽しいけど、自分の理想にはまだほど遠いのが悔しくて…。やっぱり現実は違うんでしょうか。
《アドバイス》
介護業界の実態や介護の仕事の中身は、外にいる人たちには見えづらく、あまり知られていませんでした。しかし、数年前から介護をテーマにした書籍やマンガ、ドラマなどが注目されるようになりました。そのおかげで、多くの人が「介護の世界」を知るようになり、他業種から介護業界へ転職する人も徐々に増えています。
また、介護マンガなどで描かれているストーリーは、現役の介護職の人が見ても「リアル」と感じられるものが多く、介護職に対する理解は深まっています。
あなたは、今の自分をはがゆく思っているようですが、それはどんなことが原因なのでしょうか。
介護技術やスキルが足りないと思うなら、あせる必要はありません。どんな器用な人でも、最初から完璧なケアができる人はいません。また、利用者の個性や状態は一人ひとり違いますから、いろいろな利用者と接することがスキルアップにつながります。
「困っている高齢者をサポートしたい」という思いがあるのなら、あせらず一つずつ自分ができることを増やしていきましょう。
また「今の介護業界を変えたい」と思うなら、時間が必要です。
介護を大きく変えるには、利用者やその家族、介護スタッフの思いはもちろん、安全の確保、法律など、さまざまな問題をクリアしなければなりません。すぐに結果を出そうとあせらず、一つひとつ課題をクリアしてくことが大切です。
介護マンガの登場人物も、さまざまな課題にぶつかりながら成長していきます。
今の自分をはがゆく思うことが多いかもしれませんが、そのすべてがあなたの経験になります。
あせらず、初心を忘れず、経験やスキルを磨いていけば、あなたもマンガの主人公のように成長できるはずです。
●○● 介護業界で転職する時の 基本ノウハウ ●○●
介護求人ナビの求人数は業界最大級! エリア・職種・事業所の種類など、さまざまな条件で検索できます