介護業界で転職を考えている人にとって、事業者が求める人材の傾向や採用で重視しているポイントは、ぜひ事前に知っておきたいところです。そこで今回は、オールライフメイトが運営する、介護付有料老人ホーム「グレースメイト松戸」の施設長・小林幸子さんにお話を伺いました。
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グレースメイト松戸で毎年夏に行われている「納涼祭」での一コマ。施設の外で行われる納涼祭には、ゲスト様やその家族はもちろん、地元の人たちも参加。このイベントが、ホームと地域とのつながりを深めています。
○●○ インフォメーション ○●○
株式会社オールライフメイト
介護付有料老人ホーム「グレースメイト」の設置運営/介護保険法による各種サービス事業/不動産取引業 他
本部:東京都豊島区池袋2-53-5 KDX池袋ウエストビル7F
TEL 03-5960-0183
株式会社オールライフメイト 公式サイト
「自分のため」ではなく、「相手のため」を考えて欲しい
今回は、「採用したい人・したくない人」についてお話を伺います。
ずばり「採用したい人」とは、どんな人材でしょうか?
「面接で、自分を正直に出してくれる人です。例えば、自分の弱みを正直に言ってくれれば、職場でその弱みをフォローしていくことができます。でも、それを隠したまま就職してしまうと、自分がだんだんツラくなってきます。がまんしていては長続きしません。弱みを隠したまま転職するのではなく、素直に自分を出して欲しいと思っています」
では、採用をためらってしまうのは、どんな人でしょうか?
「自己アピールが強過ぎる人ですね。面接ではアピールすることも必要ですが、あまりにも過剰なアピールは逆効果です。介護の仕事は、他のスタッフとも協力し合いチームとして、ゲスト様をサポートする仕事。『自分』が強過ぎる人はチームで仕事をするのは難しいと思います。また、そういう人は自分のやりたいことと違うと思うと、すぐに辞めてしまうことが多いんですよね」
自己アピールが強過ぎる人は、利用者対応も難しいのではないかと、小林さんは言います。
「面接で一つ質問をしたら、30分以上自分をアピールし続けた方もいました。ゲスト様とコミュニケーションをとる時、ずっと自分が話していたのでは、ゲスト様も困ってしまいますよね。仕事をするということは、相手に満足していただくということ。相手というのは、ゲスト様であり、そのご家族であり、まわりのスタッフです。自己満足ではなく、相手の満足を追求して欲しいと思っています」
「人の役に立ちたい」という初心を忘れないことが大切
「転職する時は、介護の仕事をめざした時の気持ちを思い出して欲しい」と小林さんは言います。
「この仕事を始めた時、みなさん『人の役に立ちたい』『お年寄りが好き』という気持ちを持っていたと思います。でも、日々の仕事に追われていると、つい忘れてしまいがちですよね。でも、初心を思い出し『介護している』のではなく、『介護させていただいている』という気持ちを忘れないで欲しいと思っています」
もし、今の職場に不満がある時はどうすればいいのでしょうか?
「自分が楽しく仕事をするためには、どうすればいいか考えることが大切だと思います。施設での介護の中心は、介護スタッフです。自分が仕事をしやすくなるよう、どんどん意見を言い、変えていって欲しいと思います」
最後に、これから介護をめざす人たちにメッセージをいただきました。
「これから高齢化社会が進み、施設も増えていくことが予想されます。しかし、そこで働く人がいなければ施設は成り立ちません。介護の仕事は、社会の役に立つ、そして人の役に立つ重要な仕事です。決して楽な仕事ではありませんが、楽しいこともたくさんあります。また、続けることで自分の力になる、スキルアップできる仕事です。だから、できるだけ長く働き続けて欲しいと思っています。そのためには、ストレスをためないこと、そして自分自身の健康管理にも気をつけて欲しいですね」
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