社会福祉法人とは、法律により社会福祉事業を行うために設立された公益法人のこと。民間企業が運営する施設とは、少し違いがあり、初めての人は戸惑うことも。
今回は、社会福祉法人が運営する施設に転職した先輩の失敗談を、介護求人ナビ編集部からのアドバイス付きでご紹介。せっかくの転職を失敗に終わらせないためにも、ぜひ参考にしてください!
周囲はベテランばかり。頑張っても社内でキャリアアップできないかも
41歳/女性/奈津子
社会福祉法人が運営する特別養護老人ホームに転職。介護保険制度が出来る前からの長い歴史があり、職員の離職率も低い。安定した職場だと思って選んだんです。でも転職してから気付いたんですが、この職場はほぼ年功序列で、勤続年数が長い人が優遇される仕組み。私のような中途採用組は、リーダーのポジションさえ、まだまだ先は長そう。このままここで働いていていいのかな?
《アドバイス》
介護業界はまだ新しい業界。さまざまな職歴を持つ人が異業種から転職してきています。その分、年功序列というより、本人の実力が評価される傾向があります。
しかしどこも同じではありません。たとえば、介護保険制度が始まる前から運営しているような事業所の場合。つまり、今回のご相談のようなケースですね。そうした事業所では、一般的な介護施設や事業所とは少し事情が変わる場合もあります。
歴史がある分、勤続年数20年を超えるような大ベテランがいるケースもあるでしょう。また、社会福祉法人は公益法人で、民間企業に比べて公務員に近い風土といえます。特に人事制度は、それが顕著です。そのためベテランになるほど給与の面でも厚遇され、しかも福利厚生がしっかりしているので離職率が低い、という傾向も見られます。
安定という面から見れば、頻繁にスタッフが入れ替わる施設と比べて良い環境と言えるでしょう。経験豊富な先輩から学ぶことも多いでしょうし、それを自分のスキルアップに役立てることもできるはずです。
一方で、スタッフが固定していることで、新しいスタッフが昇進しにくい、新しい取り組みを行いにくい、などの傾向があるかもしれません。
もちろん、歴史ある施設でも積極的に新しいことにチャレンジするところもあります。また、新しい施設でも経験豊富なスタッフから学べる職場もあります。あくまで単なる傾向ですし、どんな施設にも、それぞれにメリット、デメリットがあります。
転職する際は、自分が転職先で何をしたいか、どんなポジションに就きたいのか、などキャリアプランを考えておくこと。そして、そのプランとずれがないかを、事前の情報収集や面接で確認することが大切ですね。
安定した環境の中で介護経験が豊富な人から様々なことを吸収したい、と考える人には、今の職場はよい環境でしょう。しかし、どんどん上の役職をめざしてステップアップしていきたい、新しいことにチャレンジしていきたい、という人には、今の職場は不向きかもしれません。
転職をきっかけにキャリアアップしたいのであれば、面接時にキャリアアップ制度の有無やその内容を確認しましょう。また、過去の中途採用者がどのようなキャリアを築いているか、という実例も聞いてみることをオススメします。
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