介護業界で転職を考えている人にとって、採用側が求める人材がどういった傾向なのかということは、ぜひ知っておきたいこと。今回は、建設事業から始まり、現在は介護事業まで手掛ける「工藤建設株式会社」のケアブランド「フローレンスケア」の人事採用担当、後藤俊明さんにお話を伺いました。
<取材・文 横田 泉>
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11月にオープンしたフローレンスケア溝の口
○●○ インフォメーション ○●○
フローレンスケア/工藤建設株式会社 介護事業運営本部
介護付有料老人ホーム・住宅型有料老人ホーム・グループホーム・デイサービス・居宅介護支援事業・訪問介護事業
神奈川県川崎市高津区久本3-5-7 新溝ノ口ビル5F
TEL:044-712-0951
FAX:044-712-0952
http://www.good-care.jp
選考前の「施設見学」。その理由とは?
面接では、その人の持つ雰囲気など「作れない部分」を重視するというフローレンスケア。では、実際にはどのような過程で選考していくのでしょうか。
「当社の新卒採用では会社説明会の後、選考希望者にはまず施設見学に参加していただきます。働く場所とスタッフの働いている姿、雰囲気を見てもらい、『ここで働きたい・働いていける』と思えたら、エントリーシートと履歴書を送っていただきます」(後藤さん)
選考過程は、会社説明会→施設見学→書類選考→一次面接→最終面接。一次面接の後に施設見学をする企業が多い中、その前に施設見学をしてもらうのには理由があると言います。
「どの会社説明会も同じだと思いますが、人事担当者は自社の良いところを説明しますし、学生にはやさしく丁寧に接します。なので学生も『説明会で人事の方の雰囲気がよかった』との理由で志望する学生も多いです。人事としてはとてもうれしいことですが、実際に常に一緒に働くのは面接で会う人事や役員ではなく、現場のスタッフです。ですから施設見学をすることで働く環境、一緒に働くスタッフを見て感じていただき、入社後のギャップがなくなるようにしています」(後藤さん)
実際の施設見学では、ホーム長が現場での出来事も交えながら施設を案内されているようです。実際に働くイメージをするうえではかなり役立ちそうですね。
建設会社のノウハウが活きた居心地のいい施設
そうした施設見学の効果もあって、実際に内定者の方に入社の決め手を聞いてみると、「施設見学で感じた雰囲気が自分とマッチした」という理由が多いそうです。その施設の雰囲気とは、一体どのようなものなのでしょうか。
「介護施設のイメージを学生に聞くと、少し暗いイメージを持っていることが多いのですが、当社施設を見た学生全員からはとても明るく、温かい雰囲気を感じたと感想をいただきます。
ご入居者は本来であれば自宅で生活をしたいと願っています。そこで私たちがやるべきことは『我が家に近づけること』。当社は多くの住まいを作ってきた建設会社です。ご入居者が自宅と感じていただけるようきめ細やかなところまで配慮した設計、建設、運営を行っています。
例えば横浜にある介護付有料老人ホーム『フローレンスケア美しが丘』は、吹き抜けの周りにご入居者の部屋がある回廊の構造になっているのですが、自然な日差しが差し込み、本当に明るくて温かな気持ちになる施設です」(後藤さん)
2013年11月には、溝の口に新しい住宅型の有料老人ホーム「フローレンス溝の口」もオープン。こちらもこれまでのノウハウを活かし、さらに居心地の良い空間になっているようです。
そして「フローレンス溝の口」では、勤務できる中途採用者を募集中との事。新しい施設で一から介護サービスを作り上げていきたいという転職希望の方は、目指してみるといいかもしれません。
ちなみにフローレンスケアでは、入社後も定期的に研修を行っているそうで、そこはスタッフたちの生の声が聴ける貴重な場になっているとのこと。次回はそうした研修から見えてくる同社スタッフの様子などに触れていきます。
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