2014年02月21日

採用する人・しない人-「秀峰会」取材第3回 | 介護求人ナビ

介護業界で転職を考えている人にとって、採用側が求める人材がどういった傾向なのか、ぜひ知っておきたいこと。今回は神奈川・横浜に根差した介護サービス「ヒューマン・ケア・ネットワーク」を展開する、社会福祉法人秀峰会の人財部・課長である深井重信さんにお話を伺いました。
＜取材・文　中条佳子＞

＊この記事の1回目、2回目、3回目、4回目（最終回）はこちら

秀峰会の施設の現場を支えるスタッフ

○●○ インフォメーション ○●○

社会福祉法人　秀峰会
神奈川県横浜市神奈川区沢渡1-2
TEL : 045-534-4186
FAX : 045-290-0699
http://shuhokai.or.jp

『思い』が弱い人は、入社後につぶれる

前回のお話で、深井さんは採用したい人について、「思い」がある人とおっしゃっていましたが、逆に採用したくない人についても、同じようなお話が出てきました。

「漠然とうちの会社に面接に来ても、正直言って採用しません。たんにそこに施設があるから勤めにきました、そこで勤めたらお金もらえる、と考えているだけの人は、『思い』がある人とはぜんぜんちがいます。『就職したい』だけの人は、多分入社後につぶれてしまいます」（人財部・課長　深井重信さん）

実際、深井さんが採用の際に『思い』が弱いと感じた人を採用したところ、やはり長続きしなかった経験があったそうです。

「本人は仕事を続けたいという思いがあって、最後まで悩んでいましたし、介護現場の人も本当にやさしくて、ずっと手を差し伸べて仕事を続けることができるように努力していたのですが、最終的に無理だということになってしまいました」（深井さん）

作業手順は学んでいても、『思い』がないと介護はできない

中途採用の人は、新卒採用の人に比べ、生活のために働かなければいけないという部分が強くありますが、やはり介護に対する『思い』が弱い人は、働くのは難しいそうです。

「ご事情を汲んだ上で、どういう『思い』があるのかというのはやはり聞きたいですね。他の就職口がなくて、資格があれば介護の仕事がとりあえず出来るという方は、結果長続きはしないし、実際にご利用者さまに接すると、絶対に失礼なことがあると思います。『思い』がないと事務的な処理をしてしまう。作業として見られた瞬間に、そこに介護はありません」（深井さん）

介護職は人相手のコミュニケーションが重要な仕事。「他に仕事がないから仕方がなく介護の資格を取って就職」という考えは、すぐに現場で見抜かれてしまうと言います。

「そういう方は作業の手順は学んでいますが、現場に入ったときに人と人との関わりあいの部分が弱いので、介護はできません。弊社の施設はそういう人たちに働いてほしくはないので、どういう『思い』でいるのか、人のために何をしてあげたいのか、ということを採用のときにまず訊いています」（深井さん）

最終回の次回は、深井さんの考える今後の介護業界についてお話を伺います。

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