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介護士は資格なしNG?関連する資格20選!資格の種類や難易度、取り方を紹介

介護士は資格なしNG?関連する資格20選!資格の種類や難易度、取り方を紹介

介護士として働くうえで必要な資格があるのか気になるところです。この記事では、初心者からスキルアップを目指す人まで必見の介護資格20種類を徹底解説します。

介護保険に関する資格から認知症ケア、運動ケアなどの専門的なケアまで、使用シーンに合わせてご紹介するので、ぜひご覧ください。

介護士とは

介護士とは介護の現場で働く人の総称です。資格の有無は関係なく、特定の職業を指すわけではなく、明確な定義もありません。介護職員や介護スタッフという呼び方と同じくくくりと認識して問題ないでしょう。

介護士は介護施設や自宅で高齢者に対し、入浴や排せつなどの身体介護や洗濯や掃除といった生活介助を行います。

介護士について詳しく知りたい方はこちら

介護士は資格なしで働けない?

介護士
介護士は資格なしでも働けます
高齢化が進む日本において介護業界は常に人手不足であり、資格なしの未経験者でも就職しやすいです。

ただ、介護に関連する資格があると仕事の幅が広がりより働きやすくなります。また、無資格の人と比べると未経験であっても就職もしやすいでしょう。

具体的なメリットについては次で詳しく紹介しますが、介護士として働くのであれば資格の取得を目指すのがおすすめです。

介護士が資格を取得するメリット 

介護士は資格なしでも働けますが、取得すると下記のメリットが得られます。

・スキルの証明になる
・給料アップにつながる
・仕事の幅が広がる

ここでは、介護士が資格を取得するメリットについて詳しく解説します。

スキルの証明になる

資格を取得していると、関連する知識・技術があることの客観的な証明になります。これにより、転職の際などに有利になるでしょう。

たとえば人気がある施設に、介護業界の未経験者が複数人応募したとします。こういった場合に有利になるのが資格の保持者です。

同じ未経験者でも資格を取得していると専門的な知識を持っていることの証明ができるため、採用されやすくなるのです。

給料アップにつながる

資格を持っている介護士は給料が高い傾向にあります。厚生労働省が公開している令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果によると、介護士の平均給料は317,540円です。

一方、国家資格である介護福祉士の資格を保有している介護士の給料は331,080円と、介護士全体と比べて13,000円以上給料  が高いという結果でした。

このように、関連する資格を取得することで給料アップにつながります。

仕事の幅が広がる

介護の仕事のなかには資格がないと行えないものがあります。掃除や洗濯などの生活介助や介護福祉士の指示の元行う施設内での身体介護は無資格でもできますが、訪問介護での身体介護は介護職員初任者研修以上の資格が必要です。

資格を取得しより幅広い仕事を行えるようになると、徐々に責任の大きな仕事も任されるようになり、キャリアアップにもつながるでしょう。

まず取りたい介護資格3種類

介護の資格
介護の仕事に就きたいと思った際に、まず考えたい3つの資格は下記の通りです。

・介護職員初任者研修
・介護福祉士実務者研修
・【国家資格】介護福祉士

受験資格や研修期間、主な研修内容と合わせて解説するのでぜひご覧ください。

介護職員初任者研修

取得方法

①指定の研修を受講
                               ②修了試験(筆記)に合格

受講資格

なし

研修期間

約1~4ヶ月(130時間)

 

主な研修内容

職務の理解、介護における尊厳の保持・自立支援、介護の基本、介護・福祉サービスの理解と医療との連携、介護でのコミュニケーション技術、老化の理解、認知症の理解、障害の理解、こころとからだのしくみと生活支援技術、振り返り
※各カリキュラム修了時に、修了試験(筆記)あり

合格率

非公開

介護職員初任者研修とは介護に関する基礎知識や基本のスキルが学べる、介護士の基礎ともいえる研修です。2013年4月の制度変更に伴い、ホームヘルパー2級から名称変更されました。

介護施設で介護職員として働くのに資格は必要ありませんが、介護職員初任者研修を修了していると基本の知識や技術を習得できるので、介護未経験者でもスムーズに仕事が始められます。

また、高齢者や障害者の自宅で生活の手助けを行う「訪問介護」を行えるようになります。未経験でも取れるので、介護職の入門的資格としてまずはこの資格の取得を目指しましょう。

合格率は非公開ですが、難易度は低いといわれています。介護の入門的な資格ともいわれているため、しっかりと講義を聞き勉強をすれば合格できるでしょう。

介護福祉士実務者研修

取得方法

指定の研修を受講

受講資格

なし

研修期間

約6ヶ月(450時間)

 

主な研修内容

人間の尊厳と自立、社会の理解、介護の基本、コミュニケーション技術、生活支援技術、介護過程、発達と老化の理解、認知症の理解、障害の理解、こころとからだのしくみ、医療的ケア

合格率

非公開

介護福祉士実務者研修は国家資格である介護福祉士の受験に必須の資格です。未経験からでも受験はできますが、各研修内容は介護の基礎知識を前提として進むので、知識ゼロで受講し内容を理解するのは難しいかもしれません。

また、介護職員初任者研修を取得していると、450時間のうち一部の課題やスクーニングが免除になります。資格取得後は、訪問介護サービス事業所に欠かせない「サービス提供責任者」になることができます。

なお、修了試験の実施は義務化されていませんがスクールによっては修了試験を行うことがあります。合格率は公開されていませんが、100%に近いといわれているため安心です。

【国家資格】介護福祉士

取得方法

介護福祉士国家試験に合格

 

 

受講資格

・福祉系高校 を卒業(修了)した者
・介護福祉士養成施設を卒業(修了)した者
・従業期間3年以上(1095日以上)かつ従事日数540日以上 の実務経験+「介護福祉士実務者研修」を修了した者
・従業期間3年以上(1095日以上)かつ従事日数540日以上 の実務経験+「介護職員基礎研修・喀痰吸引等研修」を修了した者

 

主な研修内容

筆記試験(人間の尊厳と自立、人間関係とコミュニケーション、社会の理解、介護の基本、コミュニケーション技術、生活支援技術、介護過程、発達と老化の理解、認知症の理解、障害の理解、こころとからだのしくみ、医療的ケア、総合問題)
実技試験(介護等に関する専門的技能)

合格率

84.3%

介護福祉士は介護に関する唯一の国家資格です。介護職自体は資格がなくても就けますが、介護福祉士の資格を持っていることで、確かな信頼を得られます。

施設によっては他のヘルパーを指導する立場や管理職を任されることもあり、必然的に給料も上がりやすくなるでしょう。

試験は年に1回の実施で、例年1月に筆記試験、3月に実技試験が行われます。2023年の合格率は84.3%でした。例年70~80%前後の合格率のため、しっかり勉強すれば比較的取得しやすい難易度の資格と言えるでしょう 。

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「認知症ケア」に関する介護資格6種類

・認知症介護基礎研修
・認知症介護実践者研修
・認知症介護実践リーダー研修
・認知症介護指導者養成研修
・認知症ケア専門士
・【国家資格】精神保健福祉士

認知症とは、何らかの原因により脳の認知機能に障害が起こり、日常生活に支障が発生した状態です。

予防法や治療法が確立されていないため、本人はもちろん家族に対するケアも重要になります。

ここでは、そんな認知症ケアに関する6つの資格を解説します。

認知症介護基礎研修

取得方法

指定の講座を受講

 

受講資格

 

なし

※介護保険施設や事業所等で働く無資格の介護職員は受講必須

研修期間

講義:3時間

主な研修内容

・認知症への理解と対応の基本(講義)

・認知症ケアの実践における留意点(演習)

合格率

非公開

※詳細は都道府県や自治体ごとに異なる

認知症介護基礎研修とは認知症介護の基礎を学ぶ研修です。2021年4月から介護保険施設や事業所などで働く無資格の介護職員に対して、受講が義務化されました。

なお、2021年4月から2024年3月までは経過措置のため未受講でも働けますが、2024年4月からは完全義務化となります。以降は未受講では働けませんが、入社後1年以内に受講すれば問題ありません。

試験はないため、6時間の研修をすべて終了すると、終了証が交付されます。都道府県によっては、講義型の研修においてeラーニングを用いる場合も。国で定められた介護職員の入門資格指定のひとつとして必ず受講しましょう。

なお、研修では確認テストが実施されますが何度でも受けられます。そのため、取得の難易度は高くないといえます。

≫「認知症介護基礎研修」について詳しく知りたい方はこちら≪

認知症介護実践者研修

取得方法

指定の講座を受講

受講資格

・介護保険施設・事業者等に従事する介護職員等
・実施主体の長が定める実務経験などの要件を満たす必要がある

研修期間

講義・演習:約7日間
実習:約2週間

主な研修内容

認知症ケアの基本的理解、認知症の人への具体的支援方法と展開

合格率

-

※詳細は都道府県や自治体ごとに異なる

認知症介護実践者研修とは認知症の人が自立した生活を送るための知識的・技能的支援を行う方法を学ぶ研修です。入門資格であった認知症介護基礎研修と比べて、より実践的な知識を習得します。

都道府県ごとに受講要件や日程や詳しい研修内容は異なるので、事前に各都道府県のホームページで情報収集をしましょう。

なお、認知症介護実践者研修は試験がありません。カリキュラムを修了すれば資格を取得できるため、難易度は高くないと言えるでしょう。

≫「認知症介護実践者研修」について詳しく知りたい方はこちら≪

認知症介護実践リーダー研修

取得方法

指定の講座を受講

受講資格

・認知症介護実践者研修を修了している者
・認知症介護の実務経験がある者
・施設や事業所でリーダー的立場になることが想定される者

研修期間

講義・演習:56時間
実習:4週間

主な研修内容

認知症の専門知識、認知症ケアにおけるチームマネジメント、認知症ケア指導方法、認知症ケア指導実習

合格率

-

※詳細は都道府県や自治体ごとに異なる

認知症介護実践リーダー研修とは認知症ケアチーム内のリーダー的立場として、メンバーへの指導やマネジメントを行うことを想定した研修です。その他の認知症介護研修と同じく試験はないため、研修が終了すれば資格を取得することができます(※地域によっては課題レポートあり)。

キャリアアップを目指す上で欠かせない資格でしょう。受講資格は各自治体によって異なるため、確認が必須です。

修了試験は実施されないため、取得の難易度は高くないと言えます。ただし、遅刻や欠席をしたり課題を提出できなかったり した場合は、修了認定されない可能性があるため真面目に取り組む必要があります。

≫「認知症介護実践リーダー研修」について詳しく知りたい方はこちら≪

認知症介護指導者養成研修

取得方法

①指定の講座を受講
②修了考査に合格

 

 

 

受講資格

・医師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、社会福祉士、介護福祉士もしくは精神保健福祉士のいずれかの資格を有する者
・介護保険施設・事業所に従事し実務経験がある者
・認知症介護実践者研修、認知症介護実践リーダー研修を修了した者
・認知症介護基礎研修・認知症介護実践研修の企画もしくは講習に従事することが予定されている者
・地域を包括したケアを推進する立場になることが想定される者

研修期間

約9週間(前期研修、職場における研修、後期研修)

 

主な研修内容

認知症介護研修総論、認知症ケアにおける教育の理論と実践、認知症ケア対応力向上のための人材育成、地域における認知症対応力向上の推進

合格率

-

※詳細は都道府県や自治体ごとに異なる

認知症介護指導者養成研修では認知症介護実践者研修を企画し実際に行うなど、地域全体の介護の質を上げるための教育・指導法を学びます。

従事する施設だけでなく、地域や認知症介護業界全体にも目を向けることになるので、より責任感が求められますが、その分やりがいも感じられるでしょう。主体的に介護業界に関わっていきたいという人はぜひ目指したい資格です。

カリキュラムの詳細は自治体によって異なり、なかには終了考査を設けている自治体もあります。難易度は公表されていませんが、気になる方は事前に自治体に問い合わせましょう。

≫「認知症介護指導者養成研修」について詳しく知りたい方はこちら≪

認知症ケア専門士 

取得方法

①認知症ケア専門士認定試験に合格
②所定の書類を提出し登録

受講資格

過去10年以内に認知症ケアを行う施設や団体において3年以上の認知症ケアの実務経験を積んだ者

研修期間

1日(配信される動画を視聴)

 

主な試験内容

第1次試験:認知症ケアの基礎、認知症ケアの実際、認知症ケアにおける社会資源
第2次試験:事例に関する論述、倫理研修

合格率

53.7%

認知症ケア専門士は、日本認知症ケア学会が認定している民間資格です。体系的な知識や技能に基づいて、認知症患者本人に対してはもちろん、その家族に対するケアも行います。

2021年の合格率は53.7%であり、合格率はもちろん、受験資格取得の難易度を考えても、比較的取得が難しい資格と言えるでしょう。

≫「認知症ケア専門士」について詳しく知りたい方はこちら≪

【国家資格】精神保健福祉士

取得方法

①精神保健福祉士国家試験に合格
②所定の書類を提出し登録

 

 

受講資格

・福祉系4年制大学で指定科目を修めて卒業した者
・福祉系2年制(3年制)短期大学等で指定科目を修めて卒業+2年以上(1年以上)相談援助の実務経験を積んだ者
・一般4年生大学を卒業(修了)+社会福祉士養成施設(1年以上)を卒業(修了)した者
・一般2年制(3年制)短期大学を卒業(修了)+2年以上(1年以上)の相談援助の実務経験+社会福祉士養成施設(1年以上)を卒業(修了)した者< /p>

 

 

主な試験内容

精神疾患とその治療、精神保健の課題と支援、精神保健福祉相談援助の基盤、精神保健福祉の理論と相談援助の展開、精神保健福祉に関する制度とサービス、精神障害者の生活支援システム、人体の構造と機能及び疾病、心理学理論と心理的支援、社会理論と社会システム、現代社会と福祉、地域福祉の理論と方法、福祉行財政と福祉計画、社会保障、障害者に対する支援と障害者自立支援制度、低所得者に対する支援と生活保護制度、保健医療サービス、権利擁護と成年後見制度

合格率

71.1%

精神保健福祉士とは精神性の疾患を持つ方ができる限り自立できるようサポートするための国家資格です。認知症を含む精神障害のある方とその家族をサポートします。社会福祉士と似ていますが、より精神障害に特化している点が特徴でしょう。

試験は基本的に年に1度行われます。2023年の合格率は71.1%と、他の国家資格と比較するとそこまで難易度は高くありません。ただし、受験資格を満たすには福祉系大学や所定の養成校を卒業する必要があります。

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「介護予防・レク」に関する介護資格4種類

介護予防・レクの資格

・レクリエーション介護士
・介護予防運動指導員
・【国家資格】作業療法士
・【国家資格】理学療法士  
・【国家資格】言語聴覚士

高齢者に多く見られる転倒、転落などは運動機能の低下から起こります。ここでは健康寿命を延ばすために欠かせない、介護現場での運動ケアに関する4つの資格について解説します。

レクリエーション介護士

取得方法

①指定の講座を受講
②修了試験に合格

受講資格

2級:なし
1級:2級合格者

主な試験内容

2級:【通学講座】2日間、【通信講座】最大12カ月
1級:4日間

合格率

非公開

レクリエーション介護士とは高齢者を心身ともに活気づけるレクリエーションを提供できることを証明する資格です。企画力はもちろん、企画したレクリエーションを実行する力や高齢者とのコミュニケーション能力も養えます。

2級の資格を取得すると、レクリエーション介護士1級の受講および受験が可能です。レクリエーション介護士1級では、目的に合わせたレクリエーションの企画や指導者としての能力を身に着けることができます。

なお、2級・1級ともに合格率は非公開です。ただ、修了試験は60点以上で合格であること、2級に関しては受講資格がなく通信講座のみで取得できることから難易度はそれほど高くないと言えるでしょう。試験不合格の場合は無料で再度試験が受けられます。

≫「レクリエーション介護士」について詳しく知りたい方はこちら≪

介護予防運動指導員

取得方法

①指定の講座を受講
②修了試験に合格

 

 

受講資格

・医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、歯科衛生士、あん摩マッサージ指圧師、はりきゅう師、柔道整復師、栄養士、介護支援専門員、健康運動指導士の資格を有する、もしくは資格取得見込みの者

・介護職員基礎研修課程修了者、実務者研修修了者
    ・訪問介護員2級以上で実務経験2年以上の方
  ・初任者研修修了者+2年以上の実務経験を持つ者

研修期間

約3日(31.5時間)

 

 

 

主な研修内容

講義(老年学、介護予防概論、地域づくりによる介護予防論、高齢者の社会参加と介護予防、介護予防・日常生活支援総合事業と介護予防コーディネーション、行動科学特論、介護予防評価学特論、介護予防統計学、リスクマネジメント、高齢者筋力向上トレーニング特論、転倒予防特論、尿失禁予防特論、高齢者栄養改善活動特論、口腔機能向上特論、フレイル・サルコペニア予防特論、認知症予防特論、うつ・孤立・閉じこもり予防特論)
実習(介護予防評価学実習、高齢者筋力向上トレーニング実習、転倒予防実習、尿失禁予防実習、口腔機能向上実習、認知症予防実習)

合格率

非公開

介護予防運動指導員は高齢者一人一人に合わせた筋力の維持・向上のためのトレーニングやストレッチなどのアドバイスを行うための資格です。

誤嚥を防ぐために口腔ケアや失禁予防の指導を行うなど、高齢者が自立した生活を送るためのトレーニング全般をサポートします。老人ホームやグループホームなどに介護士として入職した人が、スキルアップとして取得するケースも多いようです。

研修の最後には修了試験が実施されますが、合格率は非公開です。ただ、難易度は低く90%以上の合格率があるといわれています。

≫「介護予防運動指導員」について詳しく知りたい方はこちら≪

【国家資格】作業療法士

取得方法

作業療法士国家試験に合格

受講資格

3年制以上の作業療法士養成施設で指定の科目を修めて卒業(見込み)

 

 

主な試験内容

一般問題(解剖学、生理学、運動学、病理学概論、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要、作業療法)
実地問題(運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要、作業療法)
※重度の視力障害者の場合は、実地問題に替えて口述試験・実技試験(運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要、作業療法)を行う

合格率

83.8%

作業療法士とは日常生活での様々な作業に不自由が生じた人に対するサポートを行うための国家資格です。医師の指示のもと、身体機能の回復や維持をするための作業活動の指導や援助を行います。

試験は毎年2月頃に、2日間に分けて筆記試験と口述・実技試験を実施。2023年の合格率は83.8%と、しっかり勉強をすれば取得しやすい国家資格と言えるでしょう。ただし、受験資格を得るには養成施設に通うのが必須のため働きながらの取得は難しいです。

【国家資格】理学療法士

取得方法

理学療法士国家試験に合格

受講資格

3年制以上の理学療法士養成施設で指定の科目を修めて卒業(見込み)

 

 

主な試験内容

一般問題(解剖学、生理学、運動学、病理学概論、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要、理学療法)
実地問題(運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要、理学療法)
※重度の視力障害者の場合は、実地問題に替えて口述試験・実技試験(運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要、理学療法)を行う

合格率

87.4%

理学療法士とは身体障害のある人に対し、歩く・立つなどの基本的動作能力を回復できるようサポートするための資格です。運動やマッサージ、電気刺激などの物理的な治療法を用いたリハビリテーションを行います。

作業に特化した作業療法士と比べると、より動作に特化した援助を行う点が特徴でしょう。

試験は年に一度行われます。2023年の合格率は87.4%であることを考えると、作業療法士と並んで取得しやすい国家資格と言えるでしょう。ただし、理学療法士の受験資格を得るためには3年以上養成施設に通う必要があります。

【国家資格】言語聴覚士 

取得方法

言語聴覚士国家試験に合格

受講資格

3年生以上の言語聴覚士養成施設で指定の科目を修めて卒業(見込み)

 

主な試験内容

基礎医学、臨床医学、臨床歯科医学、音声・言語・聴覚医学、心理学、音声・言語学、社会福祉・教育、言語聴覚障害学総論、失語・高次脳機能障害学、言語発達障害学、発声発語・嚥下障害学及び聴覚障害学

合格率

67.4%

言語聴覚士とは、話す・聞くなど言語によるコミュニケーションに問題がある方に対し、機能の改善のためのサポートを行う職業です。作業療法士・理学療法士と並び、リハビリテーションを専門としています。

言語障害を持つ方に対し言葉を発する訓練を行ったり、聴覚が回復するよう補聴器の調整をしたりするのが主な仕事です。また、摂食嚥下障害がある方に対しては口腔ケアや嚥下体操で機能を高めるための訓練も実施します。

試験は年に1回実施。2023年の合格率は67.4%と、他のリハビリテーション系の国家資格と比べると難易度がやや高い印象です。取得を目指す際にはしっかりと学習する必要があるでしょう。

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「介護の相談業務」に関する介護資格4種類

介護の相談業務の資格

・ケアマネジャー(介護支援専門員)
・福祉用具専門相談員
・ケアクラーク
・【国家資格】社会福祉士

介護保険とは、65歳以上の高齢者または40∼64歳の特定疾病患者のうち介護が必要になった人を社会全体で支える仕組みのことです。ここでは、適切な介護を提供するための相談業務や介護保険業務を行う4つの資格をご紹介します。

ケアマネジャー(介護支援専門員)

取得方法

①介護支援専門員実務研修受講試験に合格
②介護支援専門員実務研修を受講
③各都道府県窓口でケアマネジャー(介護支援専門員)として登録

受講資格

・特定の保健福祉に関するいずれかの国家資格(医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、言語聴覚士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、栄養士・管理栄養士、精神保健福祉士)を保有+従業期間5年以上(1,825日)以上かつ従事日数900日以上の実務経験を積んだ者
・生活相談員、支援相談員、相談支援専門員、主任相談支援員として相談援助業務を従業期間5年以上(1,825日)以上かつ従事日数900日以上の実務経験を積んだ者

主な試験内容

介護支援、保険医療福祉サービス

研修期間

3~4か月程度(87時間以上)

合格率

19.0%

※詳細は都道府県や自治体ごとに異なる

ケアマネジャーとは利用者さんひとりひとりに最適な介護サービスを提供するため、利用者さん本人やご家族との面談を通してケアプランを作成し、事業者とサービス内容の調整する仕事です。

現状のケアプランが利用者さんに適しているか、改善すべきところはないかなどの評価も行います。

5年以上の実務経験に加え、年1回のペースで行われる試験では職種を縦断した幅広い知識が求められます。2022年の合格率はわずか19.0%と低く、難易度が高い資格と言えるでしょう。

福祉用具専門相談員

 

 

取得方法

【方法1】
                                 ①福祉用具専門相談員指定講習を受講
                                 ②修了試験に合格
                                 【方法2】
                                 介護福祉士や社会福祉士、保健師、看護師、理学療法士、作業療法士、義肢装具士のいずれかの資格を取得

受講資格

なし

研修期間

1週間~1ヶ月(50時間)

 

主な研修内容

福祉用具と福祉用具専門相談員の役割、介護保険制度等に関する基礎知識、高齢者と介護・医療に関する基礎知識、個別の福祉用具に関する知識・技術、福祉用具に係るサービスの仕組みと利用の支援に関する知識、福祉用具の利用の支援に関する総合演習

合格率

非公開

福祉用具専門相談員とは車いすや歩行器など、福祉用具に関する相談を受けたりアドバイスを行ったりする専門家です。

利用者さんの状態や介護保険の内容を踏まえながら、最適な福祉用具の選定を行います。介護の現場ではもちろんのこと、介護用品を扱うホームセンターや販売店、メーカーで働く際にも役立つでしょう。

講習は各都道府県で開催されており、すべてのカリキュラムにおいてスクーリングが必須です。会場研修・オンライン研修が選べる事業者があるので、自分の生活やプランに合わせて受講できます。

研修後には修了試験が実施されますが、合格率は非公開です。ただ、落とすための試験ではないため難易度は高くないといわれています。

≫「福祉用具専門相談員」について詳しく知りたい方はこちら≪

ケアクラーク

取得方法

ケアクラーク技能認定試験に合格

受講資格

なし

主な研修内容

筆記:介護事務知識
実技:介護報酬請求事務、介護給付費明細書作成

合格率

非公開

ケアクラークとは日本医療教育財団が認定している介護事務関連の民間資格です。介護事務の業務に必須な資格ではありませんが、窓口業務に必要なコミュニケ―ション能力から介護報酬の請求時に欠かせない介護保険に関する知識など、介護事務としての業務に関する知識を学ぶことができます。

試験は年3回行われており、自宅で受験します。25問の筆記試験と2問の実技試験のうち、70%以上を得点できていれば合格です。

比較的難易度も低く、仕事内容もデスクワーク中心なので、未経験からでも仕事につなげやすい資格と言えるでしょう。

【国家資格】社会福祉士

取得方法

社会福祉士国家試験に合格

 

 

受講資格

・福祉系4年制大学で指定科目を修めて卒業した者
・福祉系2年制(3年制)短期大学等で指定科目を修めて卒業+2年以上(1年以上)相談援助の実務経験を積んだ者
・一般4年生大学を卒業(修了)+社会福祉士養成施設(1年以上)を卒業(修了)した者
・一般2年制(3年制)短期大学を卒業(修了)+2年以上(1年以上)の相談援助の実務経験+社会福祉士養成施設(1年以上)を卒業(修了)した者

 

 

主な試験内容

人体の構造と機能及び疾病、心理学理論と心理的支援、社会理論と社会システム、現代社会と福祉、地域福祉の理論と方法、福祉行財政と福祉計画、社会保障、障害者に対する支援と障害者自立支援制度、低所得者に対する支援と生活保護制度、保健医療サービス、権利擁護と成年後見制度、社会調査の基礎、相談援助の基盤と専門職、相談援助の理論と方法、福祉サービスの組織と経営、高齢者に対する支援と介護保険制度、児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度、就労支援サービス、更生保護制度

合格率

44.2%

社会福祉士とは相談援助の専門家として働くための国家資格です。高齢者や障害者はもちろん、失業や被災、不登校など、何らかの理由で日常生活を送ることが困難になったクライアントの相談を受け、保険や福祉に関する助言を行います。

社会福祉士の試験は年に1回の実施で、例年2月に試験が行われます。2023年の合格率は44.2%と、かなり難易度の高い資格と言えるでしょう。

また、養成施設を卒業する必要があるため、働きながらの取得する難易度はかなり高いです。

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さらなるスキルアップのために取得したい介護資格2種類

・認定介護福祉士
・喀痰(かくたん)吸引等研修

介護士としての仕事の幅を広げてキャリアップしたいという人はぜひ目指したい、スキルアップにつながる2つの資格をご紹介します。

認定介護福祉士

取得方法

認定介護福祉士養成研修の受講

 

 

受講資格

・介護福祉士の資格を保有
養成研修Ⅰ類:
・介護福祉士として5年以上の実務経験
養成研修Ⅱ類:
・養成研修Ⅰ類修了
・介護職のリーダーとしての実務経験

研修期間

Ⅰ類:345時間
Ⅱ類:255時間

 

 

主な研修内容

Ⅰ類:認定介護福祉士養成研修導入、医療に関する領域、リハビリテーションに関する領域、福祉用具と住環境に関する領域、認知症に関する領域、生活支援・介護過程に関する領域
Ⅱ類:医療に関する領域、心理・社会的支援の領域、マネジメントに関する領域、自立に向けた介護実践の指導領域

合格率

-

認定介護福祉士とは国家試験である介護福祉士の上位段階として、ある程度のスキルとキャリアを持った介護士のさらなるステップアップのために作られた資格です。

必須ではありませんが、チームのリーダーや施設介護・訪問介護それぞれのサービスに従事した経験があることが望ましいとされています。

より専門的な介護に関する知識が身に付くだけでなく、従事する施設でのマネジメント業務や地域に目を広げた介護を行うための知識を学べるでしょう。

なお、研修後の試験はありません。受講資格さえあれば取得はそれほど難しくないと言えます。

≫「認定介護福祉士」について詳しく知りたい方はこちら≪

喀痰(かくたん)吸引等研修

取得方法

①喀痰吸引等研修を受講
②修了試験に合格

受講資格

なし

 

研修期間

第1号研修(不特定多数に対して喀痰吸引・経管栄養のすべてを行う):講義50時間+演習+実地研修
第2号研修(不特定多数に対して気管カニューレ内部以外の喀痰吸引・経管栄養を行う):講義50時間+演習+実地研修(一部免除)
第3号研修(特定の人に対して個別性の高い処置を行う):講義・演習9時間+実地研修

 

 

 

 

 

 

 

主な研修内容

【第1号研修】
講義:人間と社会、保健医療制度とチーム医療、安全な療養生活、清潔保持と感染予防、健康状態の把握、高齢者及び障害児・者の喀痰吸引概論、高齢者及び障害児・者の喀痰吸引実施手順解説、高齢者及び障害児・者の経管栄養概論、高齢者及び障害児・者の経管栄養実施手順解説
演習:口腔内の喀痰吸引、鼻腔内の喀痰吸引、気管カニューレ内部の喀痰吸引、胃ろう又は腸ろうによる経管栄養、経鼻経管栄養、救急蘇生法
実地研修:口腔内の喀痰吸引、鼻腔内の喀痰吸引、気管カニューレ内部の喀痰吸引、胃ろう又は腸ろうによる経管栄養、経鼻経管栄養
【第2号研修】
講義・演習:第1号研修同様
実地研修:口腔内の喀痰吸引、鼻腔内の喀痰吸引、胃ろう又は腸ろうによる経管栄養
【第3号研修】
講義:重度障害児者の地域生活等に関する講義、喀痰吸引等を必要とする重度障害者等の障害及び支援に関する講義、緊急時の対応及び危険防止に関する講義
演習:喀痰吸引等に関する演習
実地研修:第1号研修同様

合格率

非公開

喀痰吸引等研修は自力で痰を出すことができない人に対する痰の吸引、口から食事を摂れない方に対する経管栄養を行うための研修です。

対象者と行える行為によって研修は3つに分類されています。第1号、2号は不特定多数の利用者を対象としている一方で、第3号はALSや筋ジストロフィーなど特にケアが必要な療養患者などへの喀痰吸引や経管栄養を行うことができます。従事する施設や資格を取得する目的に合わせて選びましょう。

講義の最後には取得の程度を審査するための試験があり、合格した方のみ演習に移れます

合格率は非公開ですが、正答率9割以上が合格のため比較的難易度が高いと言えるでしょう。不合格の場合は再度、講義の全過程を受けなおさなければなりません。

≫「喀痰(かくたん)吸引等研修」について詳しく知りたい方はこちら≪

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介護士に関連する資格を取得する方法

 
介護士に関連する資格を取得すると専門性が高まるだけでなく、転職や給料アップに役立つためおすすめです。
資格を取得する方法は大きく分けて3通りあります。

・独学で取得する
・スクールで学んで取得する
・専門学校・大学に通って取得する

ここでは、介護士に関連する資格を取得する方法について詳しく解説します。

独学で取得する

研修や試験を受けるには受講資格を満たす必要がありますが、受験資格を満たしている場合は独学で取得を目指せます

たとえば実務経験を満たし介護福祉士の試験受ける場合や、受験資格が定められていないケアクラークの試験を受ける場合が例に挙げられます。

ただし、多くの試験は勉強する範囲が広く、一人でモチベーションを維持するのは難しいものです。そのため、独学での取得は計画的に勉強するのが得意な人に向いているといえます。

スクールで学んで取得する

スクールを利用し資格や研修ごとに定められたカリキュラムを終了することで、資格の取得を目指せます。たとえば介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修などが例に挙げられます。

また、受験資格がないケアクラークなども開講しています。スクールに通って同じ目標を持つ人と一緒に勉強ができるため、モチベーションの維持がしやすいでしょう。必須の実習以外は通信・通学など自身に合った学び方を選べるのもメリットです。

専門学校・大学に通って取得する

介護に関連する資格を専門学校や大学に通って取得する方法もあります。特に、国家資格である作業療法士や理学療法士は、指定の養成校に通わなければ取得ができません。

より専門性の高い資格を取得したい方におすすめの方法です。なかには夜間部を開講している学校もあるため、社会人でも働きながら取得を目指せるでしょう。

介護士に関連する資格を取得して仕事の幅を広げよう!

介護士として働く際、資格は必須ではありません。しかし、取得すると給料アップやキャリアアップにつながるなどメリットが多くあるため、取得するのがおすすめです。

介護に関する資格は数多くあります。短い時間で取得できるのもあれば、1年以上におよぶスクーリングが必要な資格も。自分が働く施設や目指したい働き方に合わせて、優先度をつけて取得していくとよいでしょう。

介護求人ナビではお持ちの資格に合わせて求人の絞り込みができます。資格の有無によって就業条件を比べることもできるので、介護にかかわる求人をお探しの際はぜひご覧ください。

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