■書名:改訂版 すきま時間で学ぶ 介護リーダーのリスクマネジメントハンドブック
■監修:介護サービスの人材育成研究会・リスクマネジメント部会
■出版社:第一法規
■発行年月:2019年3月
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介護現場のリスク予防に!基礎から具体的な事例まで1冊でまるごと学べる!
介護現場では、日々さまざまな場面でリスクに直面する。
介護サービスの中核となる介護リーダーとしては、リスクマネジメントのために必要な知識を身につけて、解決していきたいものだ。
本書は「
すきま時間で学ぶ」とタイトルにあるとおり、忙しい介護リーダーが、わずかな時間でも活用して学びやすいようにまとめた一冊だ。
本書の構成はシンプルで、まずUNIT1で、
介護リーダーの役割や介護リーダーとして必要な法制度の基礎知識を学ぶ。
UNIT2からUNIT5では、
具体的なリスクマネジメントの事例をあげて、介護現場で必須な気づきを学び、リスク発生予防を目指す。
取り上げられている事例は、どれも介護現場では身近なものばかり。日ごろの業務にすぐに当てはめて考えられるのではないだろうか。
「チーム運営のポイント」「スタッフや利用者・家族とのコミュニケーション」「介護現場でのリスク対応」「法制度の理解」の4つに種類分けして、14の事例が解説されている。
また、いずれも【事例】→【結果】→【解説】→【学習のポイント】の順に構成してあり、介護リーダーに必要な知識をわかりやすく学んでいけるようになっている。
「チーム運営」に関する事例から一例をあげると、介護リーダーになったばかりで
やる気が空回りし、周囲に敬遠され孤立してしまったケース。
解決のために必要な【学習のポイント】は、次のような内容となる。
・介護リーダーの役割はどのようなものかを整理する
・職員が介護リーダーに対してどのような期待や印象をもっているのかを知る
・自分の考えの押し付けだけでは人は動かないことを知る
・チームを運営するためには指針・方針がいる
・できないことは責める前にやって見せること(=率先垂範)が必要であることを知る
各ポイントは、イラストや図を豊富に用いてわかりやすく解説してあるので、無理なく理解していけるだろう。
「できないことは責める前にやって見せること(=率先垂範)が必要であることを知る」というポイントについては、このように解説されている。
<指示を出してできないことは、責めるのではなく、まずは、やってみせることが重要であることを知る(=率先垂範)必要があります。
リーダーが継続してやれば、チームのメンバーもするようになります。リーダーは決してあきらめず、そのような取組みを続けていく必要があるのです。>
さらに、UNIT5の法制度理解では、必要に応じて個人情報保護法、高齢者虐待防止法、民法など、根拠となる法令まで知ることができる。
確実な理解が求められる部分なので、【学習のポイント】でそれぞれの法令の内容をていねいに見ていけるのはありがたい。
コンパクトながら、リスクマネジメントの視点やリーダーとしての心構え・行動が学べる貴重な一冊となっている。
内容が整理されていてわかりやすいので、介護リーダー初心者やリーダー候補にも最適だろう。
監修・執筆者プロフィール(引用)
介護サービスの人材育成研究会・リスクマネジメント部会/監修
増田雅暢さん(東京通信大学教授・増田社会保障研究所代表)、堀田慎一さん(一般社団法人国際福祉医療経営者支援協会代表理事)、綱川晃弘さん(人事コンサルタント・社会保険労務士)、小野寺敦志さん(国際医療福祉大学大学院准教授)、平柳美子さん(社会福祉法人桑の実会康寿園グループホーム輝ホーム長)、石塚清和さん(社会福祉法人桑の実会レジデンシャル小手指Sakura副施設長)、滝川智美さん(社会福祉法人六親会常務理事)、助川未枝保さん(社会福祉法人六親会船橋三山・田喜野井地区包括支援センターセンター長)、萱津公子さん(長野大学社会福祉学部特任教授)、田畝誠司さん(学校法人仙台北学園理事)、真下美由起さん(伊井・真下法律事務所・弁護士)