■書名:寝たきりにならない!転倒を防ぐ3つの魔法体操
■著者:繁岡 秀俊
■出版社:マガジンランド
■発行年月:2019年12月
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楽しく続けて転倒予防!道具不要で誰でもできる「エアリハ」が本になった!
大笑いしながら健康について学べる、人気の「エアリハ講演」が本になった!
楽しく読めるだけでなく、著者ならではのわかりやすい解説が特長だ。
転倒のメカニズムや転倒予防のための体操を学びながら、最後には生きる元気までわいてくる。
著者は社会人落語家にして理学療法士。タイトルの「魔法体操(エアリハ)」の考案者でもある。自分にしかできないことを探すうちに、リハビリと落語を融合することを思いついたのだという。
これまでになかった新しい発想の体操だ。
「エアリハ」の解説に先立ち、第1章では、「転倒」についてさまざまな角度から学ぶことができる。
なかでも、転倒に大きく関わるのが姿勢で、背中が丸くなった『円背』をクローズアップしている。やさしい言葉でわかりやすくメカニズムが説明されているので読みやすい。
また、尻もちの場合には、次のようなことが予想されるという。
<床に体重の逃げ場がないところに上半身の重みが一気に掛かりますので、背骨が「ペチャ」っとへしゃげるんです。これを圧迫骨折といいます。(中略)この圧迫骨折だけは背骨なだけに姿勢にとても影響してきます。円背になるんですね。円背になると? そう、足が上がりにくくなります。そうなると、また転倒しやすくなる、そんな悪循環に陥るんです。>
では、具体的に「エアリハ」とはどのようなものか、「第3章 魔法体操エアリハ実践編!」で最初に紹介された体操で見てみよう。
以下は、円背を予防・改善する体操の一部だ。
<まず、目の前に長さが1メートル程度の「ゴムチューブ」がある、と想像してください(少し硬いかなと思えるぐらいのゴムチューブを想像する方がちょうどいいです)。そのゴムチューブの両端を持って、両手で横に引き伸ばすように引っ張ってみましょう。両腕に力が入るのが分かりますか?>
何も想像しなければ腕に力は入らないが、『ゴムチューブを引っ張っている』と想像するだけで、ぐっと力が入るようになる。脳がだまされて、より筋肉を使うようになるというわけだ。
著者はこれを
「エアリハの魔法」と呼んでいる。
本書で紹介されている「エアリハ」は3つ。
肩甲骨周り、太もも、バランスの3点を中心に、それぞれ「ゴムチューブを引っ張ると想像する」「コーヒーカップを頭の上に乗せたつもりになって立ち座りをする」「片足でプールの水をかき混ぜているつもりで大きく回す」動きで鍛えていく。
さらに大切なのは、これらの体操を
「習慣化」すること。「エアリハ」の内容と同様に、力を入れて書かれているのが印象的だ。
また、最終章では、目標をもって生きることや行動することの大切さを熱く訴えかける。
「私のリハビリとは、『充実した後悔のない人生だった』と思っていただくこと」というように、著者のねらいは体操のノウハウを伝えるだけに終わらない。
高齢者の運動指導に関わる人にはもちろん、介護に関わる人ならどなたにも、おすすめできる一冊だ。
著者プロフィール(引用)
繁岡 秀俊(しげおか・ひでとし)さん
理学療法士、おしゃべりテーションの会代表。高座名:日向亭 葵(ひなたてい あおい)。1968年奈良県三郷町生まれ。1992年天理大学外国語学部英米学科卒業。2006年阪奈中央リハビリテーション専門学校卒業。2013年オリジナル体操「エアリハ」を商標登録(登録第5553030号)。第5回社会人落語日本一決定戦ファイナリスト。2017年マサ斎藤氏専属トレーナー就任。
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