災害対策基本法が改正され、災害時の避難情報が変更されることになりました。
これまでの「避難指示」では逃げ遅れの可能性があった?!
本当に避難が必要なタイミングがわかりやすい情報発信に変わっていくようです。
災害時は「避難指示」で避難開始になります
災害が起きたときに、自治体から出される防災情報。
避難勧告と避難指示が
「避難指示」に一本化されることになりました。
今後、災害時には「避難指示」が出されたときに、自分の身を守るための避難を開始することになります。
これまでの「避難指示」では遅かった?!
これまで、災害情報には「避難勧告」と「避難指示」がありましたが、正直に言って『どのタイミングで避難するべきか』がわかりにくかったのではないでしょうか。
実は、これまでの災害情報では、「避難勧告」が出された時点で避難が必要な警戒レベル。
「勧告」という言葉のイメージに緊急性が感じられないために、避難開始が遅れ被災するケースがあったようです。
【現在の災害情報イメージ】
・警戒レベル5→命を守る最善の行動
・警戒レベル4「避難勧告」「避難指示」→避難
・警戒レベル3「避難準備・高齢者等避難開始」→避難準備。高齢者等は避難
・警戒レベル2「注意報」→避難行動の確認
・警戒レベル1「警報」など→心構えを高める
【変更後の災害情報イメージ】
・警戒レベル5→命を守る最善の行動
・警戒レベル4
「避難指示」→避難
・警戒レベル3「避難準備・高齢者等避難開始」→避難準備。高齢者等は避難
・警戒レベル2「注意報」→避難行動の確認
・警戒レベル1「警報」など→心構えを高める
※災害対策基本法等の改正により、避難勧告と避難指示が
「避難指示」に一本化されます。
(参考:内閣府「災害対策基本法等の一部を改正する法律案の概要」より)
「災害弱者」の被害を減らす仕組みづくりも
今回の災害対策基本法等の改正では、高齢者などの災害弱者を守るための仕組みも追加されることになりました。
地域で暮らす人たちの中には、高齢者など避難するために支援が必要な方もたくさんいます。
いざというときに『誰がどこにいるか』がわからないと、1人で避難することが難しい人が逃げ遅れてしまう可能性もありますよね。
そこで、市区町村で「避難行動要支援者名簿」に加え、高齢者や障がい者など支援が必要な方が避難するための
「個別避難計画」を努力義務として作成することになります。
誰がどの場所で支援するか、避難先でどのような支援が必要かをあらかじめ計画しておくことが、市区町村で行われることになります。
災害時には、地域で暮らす高齢者の情報が周囲に伝わっていることが重要。
マイナンバーを活用した情報収集も期待されています。
高齢者やその家族と日常的に接している介護のネットワークを生かし、もしもの時にスムーズに身を守れるようにしたいですね。