10月31日は衆議院議員総選挙の日です。
新型コロナ対策のほか、消費税や最低賃金といった経済政策や、子育て・医療・介護を受ける人のための制度など、さまざまな政策が各政党から発表されています。
今回は『介護業界で働く人への支援や待遇』について、各政党の公約・政策からピックアップしました。投票前にぜひ参考にしてみてください。
※以下の内容は、各政党の公式ホームページより、介護士・介護職の待遇や介護業界への支援に関する内容を抜粋しています。全体の内容や最新情報は、各ホームページを確認するようにしてください。
■自由民主党
・介護の受け皿50万人分を整備し、質の高い介護人材を確保するため、
更なる処遇改善を進め、「介護離職ゼロ」を目指します。
・看護師、介護士、幼稚園教諭、保育士をはじめ、賃金の原資が公的に決まるにもかかわらず、仕事内容に比して賃金の水準が長い間低く抑えられてきた方々の所得向上に向け、
公的価格のあり方を抜本的に見直します。
■日本共産党
・国が基準を定めている、介護・福祉・保育職員の賃金を引き上げ、
配置基準の見直し、雇用の正規化、長時間労働の是正など、ケア労働の待遇を改善します。
・福祉現場は感染拡大のもとでも、利用者の原則受け入れが求められています。そこで働く保育・介護・障害福祉労働者は、公定価格や報酬で政府が賃金水準を低く抑えているために、月収が全産業平均と比べて約10万円も低くなっています。公定価格等の引き下げによる賃下げを許さず、国の責任でただちに
月10万円の賃上げを行い、全産業平均水準への引き上げをすすめます。
■立憲民主党
・医療・介護事業者に包括的な支援金を支給し、医療・介護従事者には、
慰労金の支給(新型コロナの患者に対応した従事者に20万円)など待遇改善を進めます。
・医療や介護への財政支出抑制方針を転換します。公立・公的病院の統廃合や病床削減を進める「地域医療構想」などを抜本的に見直します。職員の増員などにより、保健所機能を強化します。
・介護・障がい福祉サービスや、医療、放課後児童クラブ、保育などのベーシック・サービスの質・量を充実させます。そのため職員の待遇改善を図り、
希望する非正規職員について5年をめどに正規化します。
■公明党
・介護や障がい福祉などの人材不足分野や、IT など成長分野への失業なき労働移動を促進するため、必要な処遇改善を図るとともに、
教育訓練の充実、ハローワークと民間求人メディアの連携、キャリアアップ助成金等各種助成金を活用した支援を推進します。
・保育人材や介護人材など潜在的な有資格者の再就業促進を図るため、福祉人材センターにおける支援体制を強化します。離職した潜在有資格者の登録制度の活用や
再就職準備金の貸付制度、短時間正社員制度の推進などにより、再就業を支援します。
・地方創生の観点で各自治体が取り組んでいる奨学金返還支援を拡大するとともに、都市部においては、介護など人材不足の業種に従事する方への奨学金返還支援の実施を促します。あわせて、企業による奨学金返還支援については、日本学生支援機構が直接受け付ける制度の活用を促進するとともに、企業のインセンティブを拡充します。
■日本維新の会
・
介護現場で働くすべての方の待遇・職場環境改善を行い、また、介護・福祉の現場で活用できる
ロボット開発・テクノロジー導入を支援し、介護人材への負担の軽減と職場への定着(離職防止)と成長産業化を図ります。
■れいわ新選組
・現行の介護職員処遇改善加算・介護職員等特定処遇改善加算は廃止して基本報酬に組み込み、まずは毎年約3兆円の国費を投じて賃金補助を行い、
介護従事者の賃金を全額国費で月額10万円(常勤換算1人あたり)アップします。
・民間事業者だけでは必要なサービスの量と質がまかなえない事態や、過疎地域で訪問介護サービスを行う事業所が近くにない利用者、個別の事情により介護を断られる利用者等に対応するために自治体の福祉職を増員し、
「公務員ヘルパー」を創設することで、民間では対応できない問題を解消します。
■社会民主党
・医療崩壊を食い止めるため、
医療機関や介護・医療従事者に最大限の支援をします。地域医療や介護への手厚い公助で生活を守ります。高齢者の健康を阻害する医療費2割負担化と地域医療の水準を後退させる公立・公的病院の統廃合には反対です。
■国民民主党
・介護サービスの質を確保し、いのちや暮らしの基盤を立て直すため、
全ての介護職員の賃金を引き上げます。また、かかりつけ医と訪問看護など医療と介護の連携推進、在宅サービスの充実、配食や見守りなどの促進を行い、「地域包括ケアシステム」の構築と定着を進めます。さらに、認知症予防事業や認知症患者の徘徊対策などを推進します。