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2019年12月23日

介護職に運転免許は必要?介護を目指す若者と介護現場の『クルマ事情』 | 「介護求人ナビ 介護転職お役立ち情報」

毎回、介護にまつわる問題点やちょっと困った介護スタッフの珍行動、介護現場での珍事件などを紹介するこのコーナー。
今週は、「介護職と運転免許」という話題を紹介します。


若者の「車離れ」が進んでいるって本当?

近年、しばしば話題になるのが「若者の○○離れ」というニュース。○○の中には「お酒」「新聞」「テレビ」「タバコ」「結婚」「恋愛」「ゴルフ」「カラオケ」など、あらゆるジャンルの物が入っているのをよく耳にする。

若者が片っ端から色々な物に興味を失っていることが分かるが、その筆頭とも言えるのが「車」だ。

「若者の車離れ」の傾向が特に顕著なのが東京都で、1991年には20代男性の4人に3人が運転免許を持っていたが、2011年には6割程度にまで減少。車を持つどころか、免許さえ取らない若者が増えている。


『移動』が必要な訪問介護。運転免許は必須なの?

利用者さんのお宅にヘルパーが伺うのが、訪問介護の仕事。訪問ヘルパーの仕事をする際、運転免許がないことで差し支えはあるのだろうか?

東京23区内の訪問介護事業所で働くハセガワさんはこう語る。

「都心部であれば、車の運転免許は必要ないと思います。都内は渋滞が多く、車だと移動時間が計算できませんし、停める場所を確保するのに苦労することもあります。そのうえ駐車料金も掛かります。

また、都内では訪問介護事業を行っている会社が多く、車移動が必要なほど広い範囲を網羅しているパターンは少ないですね。

だから、都内でヘルパーとして働くなら自転車に乗れれば十分だと思いますよ。公共交通機関も発達していますから、仕事のために免許を取る必要はないでしょう」

ハセガワさんの会社には、これから介護業界を目指す学生がインターンでやって来ることがあり、「運転免許がないのですが大丈夫ですか?」という質問を受けたことがあるが、「無理に取る必要はありません」と、答えたとのこと。それでも学生は心配そうな顔をしていたので、「どうしても不安なら、原付バイクの免許だけでも取っておいたら?」と、アドバイスしたそうだ。


「田舎では運転免許は絶対必要!」

ただし、運転免許事情は、地方になれば話は大きく変わってくるようだ。関西地方で訪問ヘルパーとして働くタナカさんは、「免許がなくては仕事にならない」という。

「私はもともと東京出身なので、“車がない生活”というものが理解できますが、いま住んでいる家は最寄り駅から徒歩で30分以上かかり、電車も1時間に1本しかありません。
田舎なので、利用者さんのお宅も1軒1軒が離れています。自転車ではとても移動しきれないので、ヘルパーは皆、基本的に車移動です」

タナカさんが大学生の息子や娘に話を聞くと、“運転免許が欲しいけれど、教習所の費用までは出せない”という子が結構いるという。

介護系の仕事を目指す場合、資格を取るための費用をサポートしてくれる所はあるものの、運転免許を取る費用をサポートしてくれる会社は聞いたことがない。
入社後に車を貸与してくれる事業所はあっても、運転免許は自分で取得するケースが多いようだ。


介護業界への転職・就職は、運転免許の有無だけでは決まりません

「ただ、移動が前提となる訪問ヘルパーは運転免許が必要かもしれませんが、介護施設に勤務すれば基本的に運転免許はいらないですよ。
自分のスキルに合った仕事を探せば良いと思います。どちらの仕事も、お年寄りをサポートするのに変わりはないんですから」
とタナカさんは語る。

確かに運転免許は、ないよりはあったほうが良さそうだが、色々な形態の仕事があるのが介護業界の面白み。運転免許がなくても、必要以上に心配する必要はなさそうだ。

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