介護業界で転職を考えている人にとって、採用側が求める人材がどういった傾向なのか、ぜひ知っておきたいこと。今回は関東・関西を中心に、在宅介護と施設介護などの事業を手がける株式会社ケア21の総務人事部東日本総務人事課課長代理・駒澤琢磨さんと、総務人事部東日本総務人事課主任代理・高倉仁恵(さとえ)さんにお話を伺いました。
<取材・文・写真 西山武志>
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お話を聞かせて頂いた総務人事部の高倉さん。こちらの質問について終始にこやかに答えてくださいました
○●○ インフォメーション ○●○
株式会社ケア21
東京都千代田区神田鍛冶町3-3-12神田鍛冶町千歳ビル5F (東京本社)
TEL: 03-3254-5721
FAX: 03-3254-5767
http://www.care21.co.jp
教育事業のバックボーンが“人財育成”の意識の高さに
株式会社ケア21は、2000年より大阪の吹田・豊中・東淀川で訪問介護事業をスタート(この頃の社名は「株式会社ケアにじゅういち」)。2002年より東京の墨田にも拠点を構え、これを機に現行の社名に変更しました。
現在では東京と大阪に加え、兵庫・愛知・福岡・広島・宮城など全国に訪問介護ステーションやサービス、グループホーム、有料老人ホームなどの施設を有しています。総務人事部の駒澤さんは、ケア21の特徴を会社の沿革と絡めて、こう説明してくれました。
「ケア21の前身は、1993年に大阪の吹田市で開業された学習塾なんです。弊社の現社長が「いつか福祉の仕事をしたい」との夢を実現するために、教育事業の経営を後進に委ね介護事業へと参入をしました。そんな背景が、弊社の“人財育成”に対する意識の高さにつながっています(総務人事部東日本総務人事課課長代理・駒澤さん)」
理念を根本から共有する、充実した研修体制
ケア21では、新卒・中途の社員に3~4日間の入社研修に加え、技術研修・職種別研修などを設け、書類の作成方法や情報の扱い方など、基本的なことから丁寧に教育をしていきます。
「入社研修では社長や役員が出席し、会社の経営理念を直接、新入社員に伝えています。仕事のどんなケースでも、この理念がすべての判断基準になるので、最初にしっかりと意識を共有することに重きを置いているんです」(高倉さん)
また、入社研修の中には、介護に携わる上で必要なマインドを養うため、“コーチング”のメソッドが取り入れられています。
「弊社の求める人材像のひとつには、“楽観的な人”という指標があります。『なんとかなる』というのは、一見すると他力本願な姿勢のように思えますが、楽観的な人は厳しい環境下でも『なんとかする』という意思を持ち、考えて行動することができる……というように捉えているんですね。コーチングは基本的に“相手の中にある答えを見つける”スキルであり、これを身につけることによって、どんな利用者様に対してでも“楽観的に”気持ちのこもったサービスを提供できると考えています」(高倉さん)
「コーチングのスキルは、利用者様に対してだけではなく、現場の社員同士のコミュニケーションにも活きてきます。“相手に答えがある”という前提に立てれば、お互いわかり合えるまで突き詰めて話し合うことができますからね」(駒澤さん)
ケア21では社員をあえて“人財”と表現しており、そんな面からも現場で働く人々を尊重していることが伝わってきます。次回は、ケア21が現場のモチベーションを上げるために取り組んでいることについて、お話を伺っていきます。
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