介護業界で転職を考えている人にとって、採用側が求める人材がどういった傾向なのか、ぜひ知っておきたいこと。今回は認知症対応型の通所介護施設を展開する「デイサービス ふるさと 六浦」の管理者・生活相談員で、採用担当も務める坂本信尊さんにお話しを伺いました。
<取材・文 中条佳子>
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明るいグリーンが特徴のデイサービスふるさとの施設
○●○ インフォメーション ○●○
デイサービス ふるさと 六浦(アール・アンド・アール株式会社)
認知症対応型通所介護施設
神奈川県横浜市金沢区六浦3-9-3 D棟
TEL : 045-353-7737
FAX : 045-353-7738
http://www.furusato.net/top.html
利用者2名に対してスタッフ約1名の人員配置
「デイサービスふるさと」は、アール・アンド・アール株式会社が運営する認知症対応型通所介護施設です。現在、神奈川県川崎エリアで17箇所、横浜エリアで28箇所の施設があり、そのどれもが定員12名の「小さなデイサービス」です。そのなかで利用者2名に対してスタッフが約1名つくという人員配置で、手厚くきめの細かい介護を提供しています。
「他の大規模のデイサービス、もしくは認知症対応型の施設では、そこまでの人員配置はなかなかできていないのが現状です。我々はご利用者様2名に対し、スタッフが約1名つく形をとっていますが、実質はもっとスタッフの割合が高い場合もあります」(坂本信尊さん)
そのお話の通り、取材した当日は、利用者の方が9名に対してスタッフは8名、坂本さんを入れると9名で、ほぼ一対一の割合でした。
常勤、非常勤にこだわらず、職員の層を厚く
「デイサービス ふるさと」のなかで、今回取材させていただいた「デイサービス ふるさと 六浦」は、正社員の面接が行われる施設であり、一日研修が実施される場所にもなっています。その人の能力等に応じ、1~3ヶ月の試用期間の研修が行われています。現在は所属するスタッフ20名のうち、3名が研修に来ているとのことです。
また、様々なタイプの認知症高齢者の方が訪れる「デイサービス ふるさと」は、マンツーマンで職員がつかなくてはいけないケースも多くあるといいます。そういった場合でも対応できるように、スタッフに関しては多目の人数を配置しているそうです。現在は常勤と非常勤を合わせて約20名のスタッフが所属しています。
「会社全体として常勤、非常勤にこだわらず、職員の層を厚くするようにしています。そうすることで、近隣施設で人が必要になった際など、ヘルプに入ることができる状況を作っています」(坂本さん)
また「デイサービス ふるさと」では、通常のシフト勤務の時間では都合が合わないスタッフに対しても、柔軟な勤務体制で対応しています。子育てや家庭の都合などで、勤務時間に制約があったとしても、「デイサービス ふるさと」では不採用の理由にはならないのです。
「弊社では、送迎だけの方や、調理だけできる人を募集したり、1日10~13時までの3時間だけのパート勤務のシフトもつくるなど、可能な限り多くの方に勤めていただき、戦力になってもらう工夫をしています」(坂本さん)
介護職員の手当についても、通常であれば介護業務に従事する人だけに支払われるものですが、送迎、調理、掃除だけのスタッフに対しても、一律で+40円付与されているとのこと。スタッフを大切にしたいという会社の方向性を、具体的に感じることができました。
次回は、「デイサービス ふるさと」が求めているスタッフ像について、坂本さんにさらに詳しくお話を伺います。
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