介護業界で転職を考えている人にとって、採用側が求める人材がどういった傾向なのか、ぜひ知っておきたいこと。今回は関東・関西を中心に、在宅介護と施設介護などの事業を手がける株式会社ケア21の総務人事部東日本総務人事課課長代理・駒澤琢磨さんと、総務人事部東日本総務人事課主任代理・高倉仁恵(さとえ)さんにお話を伺いました。
<取材・文・写真 西山武志>
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従業員同士のコミュニケーションツールにもなっている「ありがとうほめカード」。カードを手渡しで送り合うことで、仲間意識や仕事に対する意欲を高めます
○●○ インフォメーション ○●○
株式会社ケア21
東京都千代田区神田鍛冶町3-3-12神田鍛冶町千歳ビル5F (東京本社)
TEL: 03-3254-5721
FAX: 03-3254-5767
http://www.care21.co.jp
“人財”を大切にした人事システム
株式会社ケア21では、現場で働く社員のモチベーションを上げるための取り組みとして、『ありがとうほめカード』というものを用意しています。
「このカードは、従業員同士が感謝・賞賛の気持ちを伝えるためのツールです。複写式になっていて、1枚はほめたい人に、もう1枚は人事に提出する仕組みになっています。そして、年に1回の決起大会では、その年に“最もほめた回数が多い人”を表彰しているんです。ほめ合う社風を作ってお互いのモチベーションを高めることで、現場のコミュニケーションはより円滑なものになっています」(総務人事部東日本総務人事課主任代理・高倉さん)
現場の“人財”を大切にしている社風は、人事制度の中にも感じることができます。
「弊社は“全社員化”を目標にしているんです。すでに、働くスタッフの90~100%が社員だという施設も少なくありません。社員になることで仕事に向かう意識が明確に変わり、より高い目標を持つようになります。また、そういった意識を尊重・評価することで、利用者様にもより良いサービスを提供することに繋がっています」(総務人事部東日本総務人事課課長代理・駒澤さん)
答えが現場にあるからこその“現場第一主義”
このような制度や取り組みも、「すべては経営理念の下に成り立っている」と高倉さんは話してくれました。
「弊社では“現場第一主義”や“人を大事にし、人を育てる”といった項目からなる8つの経営理念が掲げられていて、『ありがとうほめカード』や諸人事制度なども、この理念から自然と導き出されたものです。社員の考えも、最後は『経営理念にマッチするかどうか』という観点に集約されるので、各人の判断が大きく異なることはほとんどありません」(高倉さん)
その理念の中でもとりわけ、“現場第一主義”という点は徹底されているとのこと。
「本社で働く事業部や支援部門の人間のほとんどが現場出身なのですが、基本的にほとんど本社にいないんですよ(笑)。ことあるごとに各施設に足を運んでは、現場の意見を吸い上げています。私たちの仕事は利用者様のためにあり、答えはすべて利用者様のいる現場にありますから」(駒澤さん)
次回はいよいよ本題へ……株式会社ケア21の採用基準や人の見方について、赤裸々にお話を聞いていきます。
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