介護業界で転職を考えている人にとって、採用側が求める人材がどういった傾向なのか、ぜひ知っておきたいところ。今回は墨田区にある社会福祉法人八広会が運営する施設、「和翔苑」施設長の丹沢正伸さんにお話しを伺いました。
<取材・文 中条佳子>
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○●○ インフォメーション ○●○
和翔苑施設長、丹沢正伸さん。福祉専門学校で介護福祉を学び、和翔苑へ就職して約13年。介護の仕事以前はバイク屋さんだったという異色の経歴です
和翔苑
社会福祉法人八広会
特別養護老人ホーム
高齢者在宅サービスセンター
ヘルパーステーション
〒131-0041東京都墨田区八広6-55-17
電話:03-3617-1501
FAX:03-3617-1502
http://www.washouen.com/index.html
介護経験よりもまず人柄を見ます!
和翔苑は、特別介護老人ホーム、デイケアサービス、ショートステイ、訪問介護などを幅広く行っています。この施設の特長としては、「組織が方針および目標を定め、その目標を達成するためのシステム」であるISO9001認証取得していることでしょう。
「和翔苑では働いている人それぞれが、目標をもっているのがいいですね。組織がしっかりしていて、ふつうの会社のように個人目標、事業目標、経営理念がきちんと定められ、目標設定と進捗確認の機会が頻繁にあります。たとえば日報で業務成果を提出し、常に問題意識をもてる環境になっています。人事考課や評価をしっかりやる事は、福祉業界ではまだまだ浸透していません。働く場所としてそれがしっかりしていれば、より具体的な目標を立てやすいですね」と丹沢さん。和翔苑では、目標を定めて達成することで仕事にやりがいをもてるということで、定着率も高いとのことです。
また、和翔苑ではホームヘルパー講座も行っており、これまで100人以上の方がヘルパーの資格を取得。その中から希望者を募り、生え抜きの人材が採用されています。もちろんそれ以外でも中途採用の募集を行っていますが、経験は不問とのこと。
「他の施設で正社員を経験してきた方でも、人によってレベルが全然違います。だから経験者が他でやっていたから、ということをあまり重要視していません。経験よりもまず人柄をみます。その上で、今までやってきたことを活かせることができるかというマッチングですね」。
介護経験は不問でも必要なことは?
和翔苑では、育てていくつもりで未経験者も採用しています。経験は仕事をやっていくうちに身に付くもの、最初は誰でも未経験。とはいえ介護の経験は不問とはいえ、必要なこともあるはずです。人柄のほかにどういったことが求められているのでしょう。
「この介護の仕事をずっと仕事としてやっていきたい人ですね。年金をもらえるまであと数年だからそれまで働ければいいという方は難しい。年齢が高くても介護職としてやる気があるなら採用しますし、うちでは60歳くらいの人でも働いていますよ。又若い人で、お年寄りに興味があって近いからとりあえず来てみました、といって来る人もウェルカムです。若い人はやりながら仕事のノウハウを身につければいいと思います。それと協調性のある人ですね。和翔苑は利用者が100人いる中規模施設です。みんなで相談しながらやっていける人がいいですね。あとは直感的に和翔苑に合うかどうかです」。和翔苑に入社して以来、ずっとこの施設が好きだし、この施設と出会えて運が良かったという丹沢さん。採用にはご縁も大切ということでしょうか。
次回は介護業界に13年従事する丹沢さんに、介護業界全体の採用状況についてお話を伺いましょう。
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