介護業界で転職を考えている人にとって、採用側が求める人材がどういった傾向なのか、ぜひ知っておきたいこと。今回は東京都足立区を中心に20以上もの介護施設を運営する、医療法人社団苑田会グループ・株式会社明昭管理部の筑田哲也さんにお話を伺いました。
<取材・文・写真 西山武志>
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『ハートランド明生苑』で利用者のケアをするスタッフ
○●○ インフォメーション ○●○
株式会社 明昭
東京都足立区竹の塚4-2-17 明昭ビルディング201
TEL : 03-5851-3581
FAX : 03-3850-1581
http://www.fukushi-e.com/
技術よりも根本的な人間性を評価したい
ズバリ、株式会社明昭では「どんな人を採用したいのか?」と、採用を担当する筑田哲也さんに、単刀直入に伺いました。
「第一に『笑顔とあいさつができる人』ですね。言葉で言えば簡単なことですが、これがちゃんとできている人って、なかなかいないんですよ。人を相手にする仕事ですから、これらをおろそかにしてしまう人には、難しい職種だと思っています。私たち職員も、常日頃忘れないように意識していますね」(管理部・筑田哲也さん)
多くの職員さんと接している筑田さんの「笑顔はすべての業務の基本なんです」という言葉には、にじみ出るような説得力がありました。
「確かに、経験が豊富で技術もずば抜けて高い方なら、現場でも即戦力になってくれるでしょう。そのような方がいれば、積極的に採用したいと考えているのも事実です。しかし、極論を言ってしまえば、技術は後からいくらでもついてくるもの。採用の段階では、その方のもっと根本の人間的な部分を評価したいと思っているんです。資格を取ったばかりの方、経験の少ない方でも、元気と意欲があって協調性のある人ならば、ぜひ弊社で働いてほしいです」(筑田さん)
協調性がなければ、意見もただの「わがまま」に
「介護業界は慢性的に人手が不足している」というのは、よく耳にする話です。その点について、筑田さんはおおむね同意しつつ、次のように話してくださいました。
「この業界の風潮として『人が探しづらい』という話はよく出てきます。ただ、採用に力を入れるのはもちろんですが、それ以上に『働きやすい環境づくり』が大きな課題であると、個人的には思っています。折角、入社して頂いても、仕事を継続できなければ本末転倒ですから」(筑田さん)
そこで重要になってくるのが、先述の“協調性”なのだそうです。
「主体性と協調性のバランスが不安定な方だと、どうしても採用しづらいなと感じてしまいますね。主体性を持つことは大事なことですが、基本的に周りの人を受け入れられる協調性がなければ、ただのわがままになってしまいます。また、職員同士の関係もそうですが、最も大事なのは『御利用者様を最優先に考えられること』。この姿勢が見られるかどうかは、採用を検討する上で大きなポイントになります」(筑田さん)
人と向き合う職業において重要視されることは、介護業界に限らず共通して言えることが多い……と言えそうです。
次回は具体例を交えながら、さらに“採用・不採用”のポイントについて伺っていきます。
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