■書名:そのひと言で面接官に嫌われます
■著者:丸山貴宏
■発行元:青春出版社
■発行年月:2014年5月20日
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面接はプレゼンの場…? その考え方がNGワードを生んでいる!
転職を希望したときに、誰にとっても大きな鍵となるのは面接だろう。そこで、これから面接に臨もうとする人はもちろん、面接で思うような結果が出せずに悩んでいる人にとってもヒントになるのが本書だ。
特に「面接の場で、自分の言いたいことはすべて言えた」「自分のことを一生懸命伝えてきた」と、手応えを感じたのに、結果は“なぜか”不採用……、そんな経験をした人にぜひ手にとってほしい。
本書には、応募者がついうっかり口にして面接官をイライラさせるNGワードの数々が紹介されている。NGワード集として拾い読みするだけでも大いに参考になる。だが本当に興味深いのは、そのNGワードの背景にある面接官の心理状態と、面接官と応募者の考え方のズレを解説している点だ。
<みなさんの中には、「面接は試験のように合格・不合格を決める場所」だと思っている方が多いのではないでしょうか。しかし面接官はそう考えていません。「面接は、面接官と応募者がコミュニケーションを取り合い、その人がその会社に合っているかどうかを互いに確認し合う場」だと考えているのです。>
応募者が陥りがちなのは、面接の場を「自分を高く評価してもらうためのプレゼンテーションの場」ととらえてしまうこと。そこで事前に準備してきたことをすべて吐き出そうと必死になり、面接官の反応に無頓着になっていく。冒頭で紹介した、「自分の言いたいことはすべて言えた」「自分のことを一生懸命伝えた」という満足感こそが、面接官をうんざりさせる一因になってしまうのだ。
大切なのは「自分のことを正しく理解してもらい、自分も会社のことを正しく理解すること」。頭では理解しているつもりでも、結果を求めて懸命になるあまり、実際の面接では忘れがちな部分かもしれない。
本書では、NGワードを通して、考え方は間違っていないがアウトプットの仕方が間違っているという事例や、プロの面接官をムキにさせないための心得、また自分の売りをきちんと伝えるためのコツなど、面接前の予習として役立つノウハウがわかりやすく説明されている。今まで「面接は苦手だ」と決めつけていた人も、自分に足りなかった部分が見えてくるのではないだろうか。また、人事担当者や施設長など、実際に面接を担当する側の人たちにも参考になる一冊だ。
<小田>
著者プロフィール
丸山貴宏(まるやま・たかひろ)さん
1963年、京都生まれ。大学卒業後、株式会社リクルートにて7年間人事担当採用責任者を務め、1993年に独立。株式会社クライス&カンパニーを設立し、現在、代表取締役。1,000社を超える顧客の採用面接をサポートするほか、転職希望者へのキャリアコンサルティングも実施。これまでに同席した面接の数は1万件以上に上る。
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