9月になり、たくさんの果物が店頭に並ぶようになりました。
梨やリンゴなど、旬の果物を食べると季節が感じられますよね。
栄養豊富で体にいい果物ですが、食べ方を間違えると飲み込む力が弱っている高齢者には「誤嚥(ごえん)」の危険性も。
高齢者には、本人の食べる力に合わせた形態で、食べ物・飲み物の準備をすることが大切です。
高齢者は果物を飲み込みにくい?!
食べ物を食べるときには、口の中で噛んで(咀嚼して)から、飲み込んで喉の奥に食べ物を送り、食道を通って胃に送ります。
『飲み込む力』が弱っている高齢者は、食べ物・飲み物を食道に送り込むことができず、気管に入ってしまうことがあります。これが「誤嚥(ごえん)」です。
梨など水分の多い果物は、小さくカットすればそのまま高齢者が食べても大丈夫なのでしょうか?
実は、水分の多い果物は口の中で固体と液体に分かれてしまい、
むせてしまう可能性があるので注意が必要です。
一方で
リンゴは、高齢者にとっては硬く、噛むことが難しいということが多いです。
口の中で小さくかみ砕くことができず、飲み込めなくなってしまうことがあります。
高齢者でも楽しめる「梨」「リンゴ」調理法
●梨スムージー
皮ごとまるごとミキサーにかけて、「梨スムージー」はいかがでしょうか。
噛む力が弱った高齢者でも簡単に飲むことができます。
スムージーには適度に粘度があるので、少しずつ口の中に入れれば、ジュースよりも飲み込みやすくなります。
生の梨を砕いた食感が苦手だという方がいたら、電子レンジで加熱するのもおすすめ。滑らかな食感になって食べやすくなりますよ。
●リンゴ煮・リンゴのコンポート
火を通して柔らかくした「リンゴ煮」「リンゴのコンポート」は、噛む力が弱くなった高齢者でも楽しめます。
火を使いたくない・煮込む時間がない、という場合は、電子レンジでも簡単に作れます。
細かく切ったリンゴ1個分に水大さじ1杯をかけて、電子レンジで3分ほど加熱すると、柔らかいリンゴ煮ができます。
栄養満点!梨の成分
梨の甘みの成分は、ソルビトールという糖の一種。
喉の痛みを和らげる、咳を鎮めるなどの効果があると言われています。
お肉を柔らかく!梨は料理にも使えます
梨にはタンパク質分解酵素が含まれているので、お肉を柔らかくする効果も。
すりおろした梨の汁に切ったお肉を漬け込んでおけば、お肉が柔らかくなるんです。
噛む力が弱くなった高齢者はお肉などを食べるのを避けてしまいがちですが、小さく切って柔らかくしたお肉なら食べやすくなります。