介護職の給与引き上げを実現するために設立された「介護職員処遇改善支援補助金」について、介護事業所・介護施設向けのコールセンターが2月からスタートすることが発表されました。
合わせて、厚生労働省では「介護職員処遇改善支援補助金」の要点をまとめたリーフレットを作成。
介護職員処遇改善支援補助金で事業所が注意するべき点や押おさえておきたい内容についてまとめました。
9,000円賃上げ「介護職員処遇改善支援補助金」とは
介護職の給与をベースアップするため、国から補助金が出されることが2021年に決定しました。
この補助金は、職員の給料アップを実施した介護事業所・介護施設に支払われるもの。
つまり、事業所・施設が職員1人当たり最大9,000円の補助金を国に請求することができ、この補助金を使って事業所・施設ごとに職員の給与引き上げをすることになります。
なお、この
介護職員処遇改善支援補助金は、「全額を賃金改善に充てること」が要件となっています。
介護職員処遇改善支援補助金のポイントは?
介護職員処遇改善支援補助金について、1月26日から公表されているリーフレットには
・補助金の額の決め方
・補助金の対象となる要件
・事業所内での補助金配分について
・補助金の申請手続き方法
・申請・支払いのスケジュール
が記載されています。
◆補助金の額の決め方
介護職員処遇改善支援補助金は、事業所が提供するサービス種類ごとに交付率が決められます。
『月の報酬額×交付率』により、補助額が決定します。
◆補助金の対象となる要件
介護職員処遇改善支援補助金は、以下の要件をすべて満たすことで対象となります。
・介護職員処遇改善加算1・2・3のいずれかを取得していること
・2022年2月から賃金改善を行うこと
・補助金の全額を賃金改善に充てること
・賃金改善額の3分の2以上が、基本給・毎月支払われる手当の引き上げにすること
◆補助金配分について
原則として、介護職員の賃金アップのための補助金であるため、事業者には介護職1人9,000円相当の補助金が支給されます。ですが、事業者の裁量で
介護職以外の職種への配分も認められることになっています。
◆補助金の申請手続き方法
介護職員処遇改善支援補助金は、都道府県に申請します。
事業所が所在する都道府県からの案内や通知を確認してください。
申請に必要な「介護職員処遇改善支援補助金計画書」のフォーマット(Excel形式)は、厚生労働省のホームページよりダウンロードできるので、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。
◆申請・支払いのスケジュール
2022年2月から賃金引上げを行い、申請受付開始後すぐに賃上げの報告・計画書の提出をした場合、補助金の支払いは6月となる予定です。
2月~4月分の補助金が6月にまとめて支払われ、7月以降11月までは毎月支払われることになっています。
参考:
介護保険最新情報Vol.1030「介護職員処遇改善支援補助金に係る介護サービス事業所・施設等向けリーフレット及びコールセンターの設置について」(令和4年1月26日)
参考:
厚生労働省「介護保険最新情報掲載ページ」