毎回、介護にまつわる問題点やちょっと困った介護スタッフの珍行動、介護現場での珍事件などを紹介するこのコーナー。
今週は、「介護業界のバレンタイン事情」という話題について紹介します。
介護施設でも、バレンタインデーはイベントを開催
2月といえば、1年で最も気温が低くなる時期。
そんななかで心温まるイベントといえば、まもなくやってくるバレンタインデーだ。
近年では、「1年に1度の、愛の告白の日」という目的は失われつつあり、いわゆる義理チョコや、女性同士でチョコを送り合う「友チョコ」という形で広がりを見せているが、バレンタインデーというイベントは、介護業界も無縁ではない。
都内の介護施設で働く40代の女性・Hさんはこう語る。
「私が働く介護施設では、毎年バレンタインデーの時期に合わせたレクリエーションをしています。
昨年は、折り紙でデコレーションを作って、それを市販のチョコレートに添えました。
さらに“手渡しイベント”を行うホールの飾り付けなども行いましたね。
バレンタインデー当日は、皆で集まって食事を食べ、その後に入居者から職員へ、職員から入居者へという形でチョコレート交換を実施。
その後はカラオケ大会をしました」
当日は、普段は無口な80代の男性が「まさかチョコをもらえるなんて」と、大感激し、カラオケで美声を聞かせるという一幕もあったとか。
ただし、ちょっとした騒動もあったという。
介護職が贈り物を受け取るのは、基本NGだが…
「去年の2月14日は日曜日だったため、入居者の家族の中に、『いつもお世話になっております』と、職員にもチョコレートを持ってきた方が何人かいらっしゃったんですね。
ところがある新人の若手職員が、『すいません、ご家族からの贈り物の受け取りは禁じられておりまして……。お気持ちだけで』と言って、受け取るのを断っちゃったんです。
その方は、『バレンタインもダメなのね』って、ちょっとムッとしてらっしゃいました。
ウチの施設ではバレンタインのチョコを受け取っていいと、その新人職員は知らなかったみたいで、『バレンタインは(受け取って)いいわよ』って言いました」
Hさんによれば、若い男性スタッフの中には、2ケタのチョコレートをもらう人もいるのだそう。
しかしご老人の中には、バレンタインの趣旨を今ひとつ理解できていない人もいるようで、過去には、おまんじゅうやあめ玉、果物を渡されたスタッフもいたそうだ。
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