■書名:体幹を鍛えれば腰痛は治せる
■監修者:佐藤秀樹/木場克己
■出版社:PHP研究所
■発行年月:2012年11月29日
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ダイエット&疲れ防止にも効果的!お手軽体幹トレーニングで腰痛を解消
「腰痛」は介護職の代表的な職業病の一つ。無理な姿勢での移乗や中腰での作業、慢性的な疲れからの腰痛に悩む人は多く、腰痛が原因で介護職を辞めてしまう人も少なくない。
しかし「介護職に腰痛はつきものだから…」と諦めてしまう前に、ぜひ手に取って欲しいのが「体幹を鍛えれば腰痛は治せる」だ。
本書の特徴は「自宅で日常生活の中で簡単にできる」ことと、「腰痛がある人でも無理なくできる」ことにある。
体幹トレーニングと言うと、アスリートがパフォーマンスをアップするために行うハードなものと思われがちだが、本書を読むと日常の動きを意識するだけでも、十分トレーニングできることが分かる。その手軽さは「本当にこれだけでいいの?」と少し拍子抜けしてしまうほどだ。
例えば、腰痛を防ぐための方法として、正しい「呼吸」「立つ姿勢」「座る姿勢」「寝る姿勢」「歩く姿勢」を紹介していることもその一つ。日常生活の中で、少しだけ姿勢や動きを意識することで、腰痛は防げる。その理由を、イラストを使って分かりやすく説明してくれる。
「正しい姿勢」と「悪い姿勢」のイラストを見比べるだけで、いかに自分が「腰に悪い生活」をしていたかに気づき、驚くはずだ。
<体幹を鍛えるといっても難しく考える必要はありません。まずは、日常の姿勢や動作を正すこと、ちょっとした空き時間にドローインをすることだけでも、日々の習慣として実践してみてください。それだけでも必ず身体は変化していきます。>
腰が痛いのにトレーニングするのは無理!と思う人もいるかもしれない。しかし本書では、通常の体幹トレーニング&ストレッチだけでなく、腰の痛みが強い人でも取り組めるよう、椅子を使う・寝て行うといったトレーニング法もしっかり紹介している。
また、自分自身の腰痛改善だけでなく、本書には日々の業務に役立つ知識もギュっとつまっている。
例えば、腰が痛い人のためのストレッチ&体幹トレーニングは、利用者のレクリエーションや運動に応用することができるし、腰痛のメカニズムを知ることはケアに活かすことができる。
これも介護職の人に本書を勧めたい理由の一つだ。
身体を支える筋肉でもある体幹を鍛えれば、姿勢がよくなる。また、代謝が上がることで自然に太りにくい身体にもなる。さらに、たくさんの筋肉が連動して動くことで、疲れを感じにくくもなる。
体幹を鍛えることは、腰痛解消だけではなく、イキイキと働くために必要なことなのだと実感できる一冊だ。
著者プロフィール
佐藤秀樹(さとう・ひでき)さん
東邦大学大森病院整形外科を経て、行徳中央病院に勤務。現在は、行徳中央クリニック理事院長。日本整形外科学会認定スポーツ医、日本体育協会公認スポーツドクター、Jリーグ横浜FCのチームドクターとして、スポーツの分野でも幅広く活躍している。
木場克己(きば・かつみ)さん
子どものケガから年配の方の介護的治療、リハビリ、アスリートのケアなど、あらゆる年代・ニーズに対応する鍼灸・整骨院を展開。トップアスリートやアーティストの個人トレーナーとしても活躍。「体幹力を上げるコアトレーニング」(成美堂出版)など、著書多数。