毎回、介護にまつわる問題点やちょっと困った介護スタッフの珍行動、介護現場での珍事件などを紹介するこのコーナー。
今週は、「介護施設で働いてダイエットに成功」という話題について紹介します。
よくある理由で「介護の仕事」を始めた
老若男女を問わず、多くの人が頭を悩ませているのが体重や体型の問題。
食べすぎてはダメとは知りつつも、ついつい甘いものやスナック菓子を食べてしまい、後悔と反省の日々を過ごしている人は少なくないだろう。
だが、都内の介護施設で働くアイコさんは、介護の仕事を始めたことでダイエットに成功したという。
アイコさんは高校卒業後、アパレルショップの店員、事務の派遣スタッフなどを経て、30歳の時に“できちゃった結婚”でゴールイン。
一旦は専業主婦となり、子育てに専念したものの、すぐにずっと家にいる生活に耐えられなくなり、仕事を探した結果、たどり着いたのが介護施設の職員だった。
アイコさんがいう。
「介護施設を選んだのは軽い理由だったんです。子どもが小さいので、家から近くの職場を探していたところ、家からほんの数分のところに介護施設がオープンすることになり、職員を募集していたんです。
子どもが生まれて引っ越しをしたばかりだったので、近所の職場なら知り合いもできるだろうし、経験不問だったので面接を受けてみたら、めでたく採用されました」
ここまではよくある話しだが、介護施設で働き始めてダイエットに成功したという話しはあまり聞いたことがない。
アイコさんはどのような手を使ったのか?
ダイエット成功のカギは食事のカロリー計算
「ウチの施設の場合、朝昼晩と3食のメニューは1週間先まで決まっていて、施設内の掲示板やエレベーターなどに貼られています。食事は入居者にとって一番楽しみなイベントなので、至るところにメニュー表が貼ってあるのです。
配膳の時にも、メニューを確認しながら料理を皿に盛るのですが、メニュー表にはカロリーも一緒に記されています。メニュー表を見る頻度があまりに高いので、そのうちカロリーを覚えてしまいました。
例えば、ご飯は223キロカロリー、みそ汁は具によって25~35キロカロリー、ロールパンは意外と高くて266キロカロリー、肉じゃがとさばの味噌煮はどちらも199キロカロリー、マカロニサラダは133キロカロリーといった具合です。
毎日カロリー表示を見ていたら、自宅で食事をする時も、頭の中でカロリー計算をしてしまうようになり、気がついたら食べる量をセーブしていたようです」
介護施設の食事は、お年寄りの食欲に合わせているため、量が控えめになっているが、おおよそのカロリーを知ってしまったことで、食欲にストップ機能が働くようになってしまったのだそう。
ただ、メニュー表にアルコールが入っていないため、「カロリーが分からないので仕方がない」ことにして、お酒だけは好きなものを飲んでいるそうだ。