介護業界で転職を考えている人にとって、採用側が求める人材がどういった傾向なのか、ぜひ知っておきたいこと。今回は神奈川・横浜に根差した介護サービス「ヒューマン・ケア・ネットワーク」を展開する、社会福祉法人秀峰会の人財部・課長である深井重信さんにお話を伺いました。
<取材・文 中条佳子>
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秀峰会ではアニマルセラピーの普及活動CAPPもおこなわれています
○●○ インフォメーション ○●○
社会福祉法人 秀峰会
神奈川県横浜市神奈川区沢渡1-2
TEL : 045-534-4186
FAX : 045-290-0699
http://shuhokai.or.jp
様々な現場を体験しながらキャリアアップを目指す
介護業界の転職が多い原因について、いわゆる汚い、きつい、給料が安いという理由だと一般的にいわれていますが、決してそうではないと、深井さんはおっしゃっています。
「まず正社員の初任給が平均より安いかというと秀峰会ではそんなことはありませんし、ボーナスも年2回あります。介護業界で離職率が高いのは、資格をとったとしても、今いる施設にその資格を活かせるポジションがないので、新天地を求めて転職するということなのだと思います」(人財部・課長 深井重信さん)
そういったことから、秀峰会では様々な現場を体験しながら、キャリアアップができるように配慮されています。
「介護業界も、職場にキャリアアップがあって夢をつくっていかないと、仕事が続きません。ひとつの施設に入って、ずっと同じ職場でポジションも変わらなければ、どんな優秀な人でもやめていってしまいます。秀峰会ではいろいろな現場を経験していただき、各施設の所長を目指していただくこともできます。現場以外でも、本部での様々な仕事への道もあります」(深井さん)
介護業界のことをより多くの人にわかってもらうために、将来は深井さんの所属する人財部の仕事をしたいというスタッフの方もいるそうです。
今後は現場とマネジメント、両方の感覚をもった人が必要
ただ、現場に向いている人が管理職に向いているとは限らないと、深井さんは話します。また、マネジメントと現場を完全に分けてしまうことも、ひずみが出る原因になると言います。
「今後は現場とマネジメント、両方の感覚をもっている人も、介護業界では必要となり、そういう人財も育てていかなければいけないと思っています。介護現場もマネジメントも両方経験することで、どちらの気持ちも理解できるようになり、偏ることなく将来について考えることができます。
そのために、若い人たちにはまず、当法人が運営する様々な介護現場を体験し、介護の実態を学習してもらいます。同時にある年齢になりましたら、マネジメント教育も実施していきます。介護現場を熟知し、そこで働く者の気持ちを理解した上で、この介護業界をどう運営していけば良いのかを考えてくれる人材も、育ってくれたら良いですね」(深井さん)
若い人たちに今後の介護業界を担ってほしい、と語る深井さんの言葉に、介護業界全体に新しい風が吹いていることが実感できました。
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