1月22日に、「新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法律案」が閣議決定され、国会に提出されました。
やっと動き出したという印象もある、国の新型コロナ対策。
今回の法律改正で何が変わるのか、私たちの生活には影響があるのか、各省庁や大臣からの発表を読み解いてみましょう。
そもそも「特措法」って何?
新型コロナへの対策でよく耳にする「特措法」。一体どんな法律なのでしょうか?
「特措法」の正式名称は、「新型インフルエンザ等対策特別措置法」。
これまでに流行したことのない、新しい種類のインフルエンザウイルスが発生し、感染症が広がる恐れがあるときに、国として対策を行うための法律です。
もともとこの特措法は、2011年の新型インフルエンザの発生に対応するためできた法律です。
2019年より感染拡大した新型コロナウイルスについても、爆発的な感染を抑えるため、特措法の対象となりました。
「特措法」改正のポイント1
今回の「特措法」改正により、休業・時短要請や緊急事態宣言中の施設使用制限の要請に応じなかった場合、過料が課されることが検討されています。
過料とは、義務等に違反した際に支払うこととなる金銭のこと。
ただし、2度の
緊急事態宣言や時短営業の要請で売上が大幅に減った企業や店舗にとっては、過料を支払ってまで営業を続けないと、生活が逼迫するという事態が起こりかねません。
「特措法」改正のポイント2
「特措法」の改正で、新型コロナウイルスが『新型インフルエンザ等』として「特措法」で対策することとなります。
これにより、新型コロナウイルスが発生したことが、保健所から都道府県へ届け出が義務化されます。
また、患者や濃厚接触者の発生を把握し、感染の可能性が高い施設の休業や活動自粛の要請を実施することとなります。
これまで以上に感染状況を把握し、クラスター(集団感染)を予防しようという対策です。